パパグロッソの街歩き・一人旅

リタイア組です。身体は太いですが、ブログは細々と続けていきます。

リスボン散歩行 5 リスボン市内1日目③

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 セッテコリーナシュも手に入ったので、次は両替。昨晩の空港では1回の両替に5ユーロも手数料を
取られ、4千円を両替したのにわずか20ユーロ程度しか両替できず。1ユーロ=190円以上という極
悪レートになってしまった。ロシオ広場西側のNOVA両替所では幸い1ユーロしか手数料がかからず、
3万円を両替して201.5ユーロ、1ユーロ=約149円とマシなレートだった。結局リスボンにいるあいだずっとこの店で両替することとなった。

 午前10時を過ぎ、観光客も街に溢れてきた。そこで28番のトラムに乗ってアルファマ方面に行くこ
とにした。
 広場近くの停留所でトラムを待つがなかなか来ない。向こうにトラムが見えるのに止まったままで一向
にこちらに進んでこない。そのうちトラム周辺の道に警官やパトカーが出てきた。なにごとかと見ている
と、そのうち黒人の選手が走って来てロシオ広場のほうに曲がっていく。見ていると次から次とゼッケン
を着けたランニングシャツと短パン姿の選手が走ってきては曲がっていく。
 どうやら今日は日曜日なのでマラソン大会をこんな狭い道をコースの一部として開催しているようだ。
トラムの線路があるのだから選手が万が一足を滑らせたらどうするのだろう。トラムが来ないことへの怒
りより、おおらかというか、いい加減なコース選定にあきれてしまった。

 大勢の選手が通り過ぎてようやく28番のトラムがやってきた。一両編成のトラムだがすぐ後ろに次の
車両もくっっついてやってきた。これでは時刻表もあって無きがごときである。

 28番のトラムは木造の古い車両。前乗り後ろ降り。セッテコリーナシュは機械にかざすだけ。一回券
は刻印機に入れなければならない。乗客の半ばはマラソン選手と大してかわらない格好をした観光客。地
元のお年寄りにとっても大事な足のようで結構な人数が乗っている。観光客と違ってきちんとした服装を
している。

 カテドラルを通り過ぎ、アルファマ近くになると、こんな狭いところよくトラムが通るなと驚くような
狭い道をがたごととトラムは走っていく。冷房はなく、窓は開け放し。手を伸ばせば沿道の家の壁に触れ
そうだ。
 今日の運転士は若い黒人男性。昔見た映画「黒いオルフェ」を思い出した。舞台は同じポルトガル語
話すブラジルだった。

 グラサの停留所に突くと、運転士が笑顔とともに大きな声で「フィ~ニ~シュッ!」と終点であること
を乗客に告げた。大げさな身振りに観光客も地元のお年よりも大喜び。口々にobrigado!と運転士に礼を
言って降車する。もちろん小生もである。

(つづく)