パパグロッソの街歩き・一人旅

リタイア組です。身体は太いですが、ブログは細々と続けていきます。

ウイーンにつきました

 新しい町につくと、まず予約してあるホテルを探し、チェックインできればしますし、時間がはやければ荷物を預けて散歩にでかけます。 
 
 今回の宿もレイルジェットが到着したウイーン西駅から地下鉄で2つ目のNeubaugasse駅に近い、ということまではわかっていましたが、googleマップで住所を検索しても今一つ最寄駅からの歩き方がぴんときません。
 
 とにかくNeubaugasse駅で降り、住所の通りであるTheobaldgasseを探します。幸い今回は一人に訊いただけで通りがどこにあるのか見当がつきました。
 
 本日の宿はその名もPensionMozart。 
 
 Pensionですので高級ホテルとは程遠いものです。 たどり着いてみるとイタリアのペンシオーネ同様、建物の3階のフロアがペンションになっていました。
 
 玄関のベルを押して鍵を開けてもらい、3階のペンションに行くと、オーナーのMaurache氏が自ら迎えてくれました。前の前のローマ法王によく似たおじいさんです。
 
 かなりドイツ語なまりの強い英語でいろいろ説明してくれます。「ブッシュ・ブッシュ・・・」というので「ブッシュ大統領がこんなとこに泊まりに来るわけないよなあ・・・」とおバカなことが思い浮かびましたが、Pushのことでした。
 
 
 予約した部屋に案内してくれました。多少狭いですが、シャワー・トイレがついて朝食もついています。
 
 
 
 ところが法王が一所懸命ワタクシを口説くことには、「もっと広い、その名もモーツァルト・ルームが空いている。一寸部屋を見てみなさい」といって予約した部屋に荷物を置くのもそこそこにその部屋に案内してくれます。

 
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 たしかに、予約した部屋から見ると広くてきれいで、シェーンブルン宮殿にはおよぶべくもないものの、今回の旅で泊まった部屋のなかでは一番立派な部屋であることは間違いありません。
 
 モーツァルトにちなんだ小物、たとえば↑はアイネ・クライネ・ナハト・ムジークとシンフォニー40番の楽譜ですが、その他にもモーツァルトの肖像など、なんだかこそばゆくなるようなものがたくさん飾ってあります。
 
 法王があまり熱心に勧めるので、つい「何ユーロ、ウワノセスルアルカ?」と訊くと「1日あたり10ユーロでよい、しかも3日間地下鉄・トラム・バスが無料で乗れる回数券をつけてあげる」といいます。見ると15ユーロ相当の回数券でした。
 
 あまりに熱心に営業する法王の熱意についほだされ、もともとヴェネチアやスイスに比べれば、安い部屋を予約していたこと、回数券を差引すればまるまる30ユーロ上乗せというわけでもないこと、法王の申し入れを断れば神罰が下ること?などを計算し、結局この部屋に宿泊することとなりました。
 
 
 ウィーンでモーツァルト模様の部屋に泊まるのもまたいいか、という気分になってきたのもありました。
あく
 
 荷物を整理し、法王から回数券を授与され、とある場所への行き方を教えてもらい、散歩にでかけます。
 
 ウィーン滞在3日目はブダペストに行くつもりですので、ウィーン観光は実質1日半。しかも今日は日曜日。月曜日が休館の観光施設もあります。
 
 そこで今日は月曜日は休館となる施設を優先し観光してきました。
 
 まずは美術史博物館。ここは絵画と彫刻の美術館です。歴代皇帝が集めた金細工の品々も展示されていました。
 
 絵画館はどいうわけか写真がOKでした。さすがにストロボをたくわけにはいかないのでストロボなしで撮影です。
 


 
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 この2つの絵よく見たことがありますよね。ブリューゲルの絵です。本物がここにあったんですね…。これ以外にもブリューゲルの絵では「バベルの塔」も展示されていました。


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 この美術館。解説が一枚ごとについてるところと、何の解説もないところとあります。これもどっかでみたことがあるような・・・。ipodで撮影したら自動でストロボがたかれてしまいました。


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 こんな感じで展示されてました。そういえば観覧する人も少なかったですね。ちょっとピンボケですが、真ん中の絵はラファェロ・サンティの「草原の母子」です。
 
 もう一か所月曜日が休館になるので、分離派会館にも行ってきました。写真撮影はできませんでしたが、ここにはグスタフ・クリムトがベートーベンの第九交響曲をテーマにした壁画が残されているので観に行きました。
 
 日本語パンフレットの解説を読みながら見学しましたが、絵は金色を多用した独特のクリムトのタッチですが、理解するのには骨がおれますね。
 
 会館では現代のアーチストたちの作品が展示、実演されていましたが、それこそなんのことかさっぱりわかりませんでした。
 
 会館を出て、シュテファン大聖堂に行こうと思いました。
 トラムが大聖堂の方向に走っています。行先はSTEFANと書いてあり方向も大聖堂の方に行くので法王にもらった回数券を有効活用しようと乗り込みました。
 ところが、途中で右折してなんだかわけのわからない方向に行くので下車して帰りのトラムで戻ってきました。よく見ると、市の中心にある大聖堂はSTEPHANでカタカナで表示すると同じですが、スペルが違っていたのですね。
 
 遅い昼食は大聖堂の前の焼きソーセージの屋台で済ませたので、夕食は法王に行き方を確認したところにしました。
 
 地下鉄U2のSchottentor Universitaet駅で下車にトラム38番で終点のGrinzing(グリンツィング)まで行き、そこから歩いてすぐとのことでした。
 
 ところが、トラムを降りて反対方向に歩いていってしまい、ずいぶん時間がかかってそのエリアにたどりつきました。
 
 そこはホイリゲ(ワイン酒場)があるエリアなのです。お店の前には日本のつくり酒屋さんの杉玉と同じように木の枝がぶらさげられています。

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 何軒か並んでいる店のうち、このお店に入ってみました。観光客の団体が先に来ていたようです。
 

 
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 団体観光客は部屋の方で、シュランメル音楽の生演奏付で食事しているようですが、地元の人は中庭でのんびりワインを味わっているようです。
 ワタクシも中庭の席に陣取り、まずは地元の白ワインの新酒をグラスでいただきます。 美味い!安い!(2.8ユーロ) スイスでひどい目にあってきて以来、こんなに安くて美味しいお酒を飲めると本当にうれしくなってしまいます。
 
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 おつまみは定番のソーセージにしました。お水もいただいております。


 
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冷えてきりっとした白ワインが、歩き疲れた体と分離派会館の前衛展示で処理不調になった脳組織を優しく解きほぐしてくれます。

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このあたり、昔は100軒を超えるホイリゲがあったそうですが、今では20軒ほどに減ってしまったそうです。地価の上昇により、土地を借りて自家製ワインを作っていた農家が経営できなくなってしまったことや、手間のかかる仕事を嫌う若者が増え、後継者不足も原因といわれています。
 
 観光客にとってはありがたいホイリゲですが、実のところはなかなか大変なんですね。今のうちせっせと通わないと先々はもっとお店が減るかもしれませんね。
 
 明日も一日市内観光をします。