パパグロッソの街歩き・一人旅

リタイア組です。身体は太いですが、ブログは細々と続けていきます。

大阪を散歩してきました ①大阪深南部散策

3月末に非常勤の仕事を退職しました。5月からはまた理事会の仕事であわただしくなりますので今のうちに、ということで大阪を散歩してきました。

大阪にはこれまで仕事も含め何度も行ったことがあります。かつては中之島のホテルに11連泊したことがありました。

久しぶりの大阪ですので今まで行ったことのないエリアを散歩してみようと2泊3日の短い旅に出かけました。

大阪まではJR東海の「ぷらっとこだま」で往復の切符を買いました。

最近は飛行機代も安くなっていますが、羽田までの時間がかかりすぎるのと、後輩が御巣鷹山日航機墜落事故で亡くなって以来、大阪行きの飛行機には乗る気をなくしています。

さて、「こだま」は空いているだろうと高をくくっていましたが、意外にも結構座席は埋まっていました。

外国人観光客も値段が少しやすいせいか、「リラックス」して旅を好む人が多いようですね。

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新大阪に着いてから御堂筋線に乗り換えます。

久しぶりの大阪でいきなり失敗をしていましました。

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大阪ではエスカレーターは東京と反対で左を空けるんでしたね。すっかり忘れていました。これをきっかけに、この2泊3日は外国を歩いているつもりで散歩してみようと思うようになりました。

大阪の宿ではフロントでペッパー君が出迎えてくれました。

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ホテルの目の前には知ってる人は知ってる有名な建物が建ってます。

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はい。「あいりん労働公共職業安定所」です。

そうです。この道路の向こう側一帯がいわゆる「あいりん地区」です。

何を好き好んでこんなところに…と思われる方も多いでしょうね。わが看守長もそのうちの一人です。

脱獄して大阪に来るとき、「大阪に行く」とは伝えましたが、大阪のどこに、までは言わずに出発しました。言えば拘束衣を着せられて独房に放り込まれかねませんでしたので…。

さて、ホテルはこの辺りでは「高級?」に属する「ホテル・サンプラザ」です。
料金は一泊3000円。一泊1000円台の宿がゴロゴロある(見つけた最低料金は『一泊三畳500円』)なかでは結構なお値段です。

部屋は御覧の通りベッドとテレビがあるだけ。外国人観光客も多いことからwifiもあります。畳の部屋もありますが、洋室を選択しました。

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トイレとシャワーは共同。大浴場が最上階にあります。ワタクシのように寝るだけの人間には十分です。勿論食事はついておりません。

荷物を置いて早速道路を横断し「あいりん地区」を散歩します。念のためフロントのうら若き女性に「このあたりをほっつき歩くのは危険ですか?夜は一人歩きはどうですか?」と尋ねます。
にっこり微笑みながら彼女は「今は昔ほどではありませんね。私も仕事が終わると歩いてあいりん地区を通ることもありますよ」と安心させてくれました。

彼女の言葉に安心して道路を横断して「あいりん地区」に突入します。

職安の朝は手当の受給者や求人で相当人で溢れかえるようですが、もう午後3時近くでしたので職安の1階にはあまり人はいませんでした。

西成警察署は気のせいか入り口や周囲は他の警察署に比べると頑丈な作りに見えます。
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通りをふらふら歩いて行きますが思っていたほど道路に寝転がっている人や地べたに座って酒を飲んでいるひとは見かけません。南千住の山谷も住人が高齢化して元気がなくなっていましたが、こちらもそうなのでしょうか。

やたらと自転車が目立ちます。往来のそこら中に自転車が止めてあります。どうやらここでは自転車が需要な交通手段のようです。

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かつてコンビニのトイレには「ここで注射器を捨てないように…」という注意書きが貼られているほど薬物の取引が大っぴらに行われていた時期もあったようですが、最近では取り締まりが厳しくなりずいぶん減ってきたようです。

とあるコンビニのトイレを借りようとしますと、トイレにカギがかかっていて店員さんに言って開けてもらいます。自由に使わせるとこの辺りでは、やはり何をされるかわからないという危惧が拭えないようですね。

商店街に出ました。シャッターが下りている店が多いのですが、昼間からカラオケスナックみたいな何軒もの店から大音響で音楽とがなり声が聞こえてきます。やはり普通の商店街とは少し違うようです。

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この辺りの道端にはたくさんの自動販売機があります。お酒を売っているのもありました。最近ワタクシの自宅周りではお酒の販売機はみかけないのですが…

よく見ると缶コーヒーなどの値段がずいぶんとお安くなっております。

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一個買ってみました。ちゃんとあったかいコーヒーでした。銘柄ははじめてのものですが味はまあまあ普通でした。これで50円ならお値打ちということなのでしょう。


近くにスーパーがありました。
この辺りでは有名なスーパーのようです。

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ほ~ずいぶん大胆な値付けをしているんですね~。さすが大阪深部。

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中に入ると職安通いをしていそうなおじ様たちが商品を矯めつ眇めつしながら買っていました。

こうして写真を撮りながら歩いていると何か言われるかなあ、と少し心配していましたが、転がっているおじさまたちにレンズを向けなければ大丈夫なようでした。

さて、動物的な勘が働いたのか歩いているうちに人だかりがしてるお店に出会いました。

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うむむ、なんだか「じゃりン子チエ」の世界に迷い込んだ気がします。多少びびりながら人垣に加わってみますと…


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うむむ…一串70円の立ち飲みのホルモン屋さんであります。

「やまき」というお店でした。

「あいりん地区」のかなり奥の方になるのでしょうが、今池という地区のようです。

女性だけのお客もこの「赤いタレ」にどぶっとホルモンをつけてかぶりついております。もちろん二度漬け禁止であります。

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このおどろおどろしいタレは強烈なニンニク味がします。ワタクシは苦になりませんが看守長なら見ただけで悶絶するでしょうね。

いつとはなしに周りのお客さんと会話が始まります。

地元の出身らしいあんちゃんから近くに「飛田新地」という場所があることを教えてもらいました。そういえば聞いたことがあるような…

あんちゃんから場所を教えてもらいました。

その上で「絶対に写真を撮らないように!」との厳重注意がありました。

真顔での注意にビビりながら教えられた道を歩いて飛田新地に向かいます。

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この道を行くと…

同じような作りのお店が並んでいる道にでます…


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ここからはカメラはポケットにしまったままこの一角を歩いてみました。

まだ明るい時間なのですが…いやいや驚きました。

今の日本にこんなところがあるんですね~。

数年前に訪れたアムステルダムレッド・ライト・ディストリクトよりもっとあっけらかんとしています。あそこは女性一人が立っていましたが、飛田ではおばあちゃんと若い孫くらいの年の女性がそれぞれの店の玄関先に座っていて…

ここまでにしておきましょう。

とにかく見て回るだけで圧倒されてしまいました。

このあたりであいりん地区散歩を切り上げ、京橋に向かいます。