パパグロッソの街歩き・一人旅

リタイア組です。身体は太いですが、ブログは細々と続けていきます。

50年遅れで聴いてます。

 暇なときはCDをかけてウツラウツラすることがよくあります。ビートルズや古いポップスやクラッ

シック音楽くらいしか聴きません。最近の日本人の歌手の歌は歌手名と題名の区別がつきませんし、す

すんで聴くことはほとんどありませんね。

 そんな偏った音楽視聴癖のワタクシが最近にわかにマイルス・デイビスのCDをよく聴くようになり

ました。

 ジャズといえば、ベニー・グッドマンとかグレン・ミラーといったスイング・ジャズや「テイク・フ

ァイブ」くらいしか聴いたことがありませんでした。



 そんなワタクシにマイルスを聴いてみようと思わせたのは、たまたまチャネルをあわせたNHK教育

テレビ(一人でこういう番組を見るって暗いなあ~)で「こだわり人物伝」とかいう番組が流れており

菊池成孔というジャズ・ミュージシャンがやたらめっぽう熱くマイルス・デイビスについて語っている

のを見たことがきっかけでした。

 マイルス・デイビスの名前は聞いたことがありましたが、いったい何者であるのかはまったく知りま

せんでした。情けないことにマイルスがすでに故人であることもこの番組で知るくらいで、これまで

まったく関心がなかったのです。


 東大でジャズ音楽についての講座も持っていた菊池成孔の解説は、ジャズそのものについて無知のワ

タクシにもマイルスがいかにジャズ界に残した足跡が大きいものだったかを、熱心にかつわかりやすく

語りかけてきました。

 先日もともと4回シリーズだったこの番組を一本にまとめたものが、やはりNHKでETV特集とし

てあらためて放送されました。

それを見てはじめてマイルス・デイビスが1950年代から活躍していたこと、ビーバップからモー

ド・ジャズへの革命を行ったこと、そしてフュージョンへの先駆役を果たし、はたまたラップとジャズ

の融合、といったように常に既存のジャズの破壊と新たなジャズの創造の先頭に立っていたことをはじ

めて知りました。マイルスが「ジャズの帝王」と称されるのも当然の足跡といえます。



 
 いまだにジャズそのものについてはなんだかわからないままに、ミーハー的ではありますが番組の

中で紹介された Kind of Blue や Round about midnight のCDを買い求め、これらのレコードが

もともとは発売された1950年代の後半に遅れること50年たってはじめて聴いてみました。

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 ジャズを「夜の」「大人の」音楽として決定づけたアルバムといわれるこれらのCDは、今聴いても

古臭い感じはまったくしませんでした。その証拠がどうか、菊池成孔曰く Kind of Blue  は50年た

った今でも毎年40万枚のCDが世界中で買われているそうです。そのうちの1枚をワタクシが買った

ことになりますね。

 名古屋の暑い夏をこれらのCDを聴きながら乗り切ることにしましょうか。