手軽な紅葉狩り
一段と寒さが増したこの三連休。珍しく土・日が仕事となったため自宅へ戻らず名古屋にいることとな
りました。
なかなか見事に色づいています。
茅葺の農家の軒先には秋の味覚の栗や柿、そして野菜が…
池のほとりでは紅葉の向うに水車小屋の音が…
実はここは独居から地下鉄を使うと30分もしないうちに到着する東山(ひがしやま)動植物園の中の
植物園なのです。名古屋市内なのですがここも紅葉の名所と聞き、散歩がてらにやってきたのです。
天気も快晴。青い空の中を駆けるモノレールの向うには東山タワーが聳えます。
…植物園を出て昼食を摂りに地下鉄東山公園駅近くの店に入りました。夫婦2人で切り盛りする小さ
な店でした。学校が休みのため小学校2~3年生くらいの男の子が厨房にいました。
昼食時なのでいつの間にか狭い店はお客でいっぱいです。料理を作るのに忙しいヒゲのご主人と笑顔が
とても素敵な奥さんの夫婦2人しか人手がいないので、料理が出てくるのにも食べ終わった食器を下げる
のにも少々時間がかかっているようです。
注文した日替わり定食がでてくるまで新聞を読みながらふと厨房に目をやると、さっきの男の子が下げ
た食器の洗い場にいて、ゆっくりではあるものの真剣な表情で食器に洗剤をつけて洗っているではありま
せんか。
今年の1月に行ったホーチミンでは家族経営のヤギ鍋屋で店で働く子どもの笑顔に歓迎されたことがあ
り、アジアでは子どもが働いているのはよく見かける光景です。
しかしこの日本で子どもが働いてるとは…じゃりんこチエ以来の経験でした。もちろんたまたま学校が
休みだったから店の手伝いをしているのでしょうが、両親とも子どもが食器を洗っていても何の心配もせ
ずまかせているようです。きっと何度も経験しているのでしょう。
食事代をレジで支払うとき男の子の方を見ながら、奥さんに「お子さんですか?」と話しかけると「え
え、もうやんちゃで困ります…」と嬉しそうに笑顔で応えてくれました。
思わず「えらいですねぇ」と言ってしまったワタクシですが、男の子のことももちろんですが、この両
親のこともなんだか誉めてあげたくなったのが実のところでした。