イスタンブール散歩行 ２３ スレイマニエ・モスク

　イスタンブール徘徊も残すところわずかとなった。今朝はガラタ橋あたりから遠く眺めるだけでまだ訪れていなかったスレイマニエ・モスクを見学することにした。

　このモスクはオスマン帝国がもっとも繁栄した１６世紀、スレイマン大帝が帝国最高の建築家ミマー
ル・シナンに命じて造営させたものでイスタンブール最大のモスクである。

　まだ指がかじかむ寒さの中、早朝から散歩がてらみに行くことにした。

　ホテルのそばには小さなハマム（＝トルコ式公衆浴場）があった。どうも外国ですっぽんぽんになるの
は不用心なので結局名物の「トルコ風呂」は行かずじまいだった。

　スレイマニエ・モスクに行くにはトラムの駅前にあるイスタンブール大学の校舎沿いに北へ歩いて行くとわかりやすい。

　大学の校舎はなかなか重厚だが、門構えでいえばガラタサライ高校のほうが恰好がいい。

　

　地図を片手に道路標識を頼りにふらふら歩いて行くと路地から大きなモスクが見えてきた。

　近づいてみるとモスクの大きさが実感できる。ブルーモスクよりも一回り大きい感じがする。オスマン帝国の最盛期を司ったスレイマン大帝のために作られたにふさわしい堂々たるものである。

　入口に近づくと何やら標識が…。closed…chiuso 英語でもイタリア語でも不吉な言葉が並んでいるで
はないか。

　案の定、モスクの中に入ると外廊から中にはいるあたりがぴったりと閉鎖されていて内部には入れなく
なっていた。

　どうやら改修工事中で見学は外側と内部の一部しかできない様子だった。Open in ６０ minitues　とあるので一時間だけ中に入れるのかもしれないが、いつのことやらわからない…。

　
　それでも「ア～セラズ・ムリセ～ズ・マ～タク～リャイイ…」が今回の旅のモットーであることを思い出し、あまり気落ちもせず、中に入れないならばモスクの周辺をぶらぶら散歩することにした。