イスタンブール散歩行 27 ローマ時代の遺跡
カーリエ美術館へ行くためにバスはアタチュルク橋で金角湾を渡り、そのままアタチュルク大通りを進
んで行く。
ほどなく古い橋みたいな石造りの建造物が道をまたいで建っている。
ヴァレンス水道門である。
ローマ帝国は土木建築国家であったが、ここでもご多分にもれず水道を施設したのだ。ローマの水道は
こうしたアーチ型の橋の上を水が通るようにしてあるが、どうも水道というと地下に埋設されているイメ
ージが強いのでピンとこないのが実際だ。
カーリエ美術館のあるエディルネではテオドシウスの城壁も見逃せないスポットである。
これはコンスタンティノープルを囲んで外敵からの攻撃にそなえた城壁でテオドシウス二世の時代から
作られ整備されてきたので皇帝の名で呼ばれている。オスマン帝国に占領されるまで1000年にわたっ
てコンスタンティノープル、を守ってきた城壁だ。
攻撃したが破壊できなかったという。
このあたりは保存状態もよく、城壁に上ることもできる。
城壁からは旧市街からさらに西へ郊外の街が広がっているのが見渡せる。
どこの国でも城壁は子供の格好の遊び場でもある。ビー玉のような遊びを子どもたちがしている。
これまでなら言葉が通じなくても話しかけるのだが、今日は黙って見ているだけだった。
そろそろ疲れが出てきたのかもしれない…。