爆音をつまみに…。

　昔からパチンコも好きでなく、麻雀も高校・大学時代以来ご無沙汰してしまい、ルールもあらかた忘れ

てしまいました。

　そんなギャンブル無縁のワタクシですが、競馬場や競輪場とはどんな場所なのか興味があり、名古屋に

いるときに、馬券は買わないものの散歩に行ったことがあります。

　競馬、競輪とくれば次は競艇がオートレースということになります。競艇場は焼き物祭の会場となった

常滑競艇場に行ったことがありました。そこで今日はオートレース場に行ってみることにしました。

　ネットで調べるとちょうど川口オートレース場でレースが開催されています。競輪場もそうでした

が、開場はされていてもレースは別の場所で開催され、場内では車券だけ買うという間の抜けたことがあ

りましたが、今度は目の前でレースを見ることができます。

　京浜東北線の西川口駅で降りて、東口から無料のシャトルバスがオートレース場を往復しています。

　オートレース場は競馬場と比べると敷地は狭いようですね。入口で入場券を買います。

　入口で早速写真を撮ろうとすると警備員から「場内は撮影禁止です！」と厳しい口調で制止されてしま

いました。

　競馬場でも競輪場でもこうした制限はなかったのにオートレース場はどうやら状況が異なるようです。

　とはいうものの、警備員の警告は無視してこっそり写真は撮ってきました。でもなんとなく腰が引けて

いるのか遠景ばかりとなってしまったのは生来の気の弱さからでしょうか。

　競技場自体がだいぶ古いせいもあってか、場内の雰囲気は競馬場のような明るさはまったくありません

でした。競馬場では家族連れや若いカップルもみかけたのですが、ここで見かけるのはオッサンがほとん

どで、なんとなく胡散臭い雰囲気がただよっています。

　場内には予想屋のブースがいくつもあり、レースの合間に長年酷使したせいか独特のダミ声で選手の特

徴や戦歴、オートバイの性能など多岐にわたって解説をしています。予想そのもののは現金と引き換えに

小さな紙片に書いたものを渡しているようです。

　そのやり取りそのものもなんとなく暗～い印象を与えます。競馬・競輪・競艇・オートレースの４つの

ギャンブルの客層の中ではオートレースが一番がガラが悪い…と聞いたことがありますが、出だしでいき

なり警備員に注意されて、印象を悪くしたことを割り引いても、なんとなくそうした説にうなづける空気

が場内にただよっている気がしましたね。

　さて肝心のレースですが…想像していたよりはるかにオートバイの爆音が大きいのでびっくりしてしま

いました。レースには８台が出場し、コースを５周するようでした。

　スタートラインに一斉に並ぶのでなく、写真のように何段かにスタートが分かれています。ハンデキャ

ップをつけているのかよくわかりませんが、妙なスタートの仕方でした。

　オートレースに使うオートバイはブレーキがついていないそうです。　コースが傾いているのでハンド

ルも独特の形をしていますね。カーブを曲がるときは選手は片足を地面につけてオートバイを傾けながら

走り抜けていきます。２レースだけ見たのですが、競馬のような抜きつ抜かれつとシーンはなく、わりと

あっさり決着がついたような気がしたのはレースのことをよくわからないせいかも知れません。

　
　気分をかえて場内で一杯ひっかけようか、と思ってつまみも売っている売店にいったところ、アルコー

ルはビールしか置いていないとのことでした。「強い酒を売ると酔った観客が暴れ出すから」というのは

ゲスの勘繰りでしょうか。どうも最初のつまづきから好意的に見れなくなっていますね。

　レースも一応見たし、車券の買い方もわからないので、別の場所で腹ごしらえをしようとレース場を出

ると、出口で「出門証」なるものを渡されました。これも何の意味があるのでしょうねぇ。いずれにしろ

他のギャンブル場とは一味違う場所でした。

　
　さて、時刻は昼近くになったので西川口から数駅の赤羽で昼から開いているお店にでも行こうかとシャ

トルバスで西川口駅に戻りました。

　バスを降りて駅に向かう道を歩いていると、「いずみや西川口店」という居酒屋に暖簾がかかっていま

す。店の中をガラス越しに見てみるとすでに何人かのお客が飲んでいます。これなら赤羽にいくまでもな

い、と店の中にはいりました。

　

　この店はレース帰りの客がターゲットなのか、テーブルも細長く一人客が入り易そうな構造になってい

ます。つまみの値段もお手頃です

　１級酒・２級酒の区分がなくなって随分たつはずですが、堂々と貼り出されるとうれしくなってしまし

ます。

　熱燗を頼むとごらんのとおりステンレスのヤカンで温めた酒をついでくれます。名古屋・大須の行きつ

けの焼き鳥屋「角屋」と同じスタイルなのでこれも懐かしくなってしまいました。

　おつまみは煮込み（２５０円）とマグロブツ（３５０円）を注文してみました。味は値段の割にはまあ

まあというところでしょうか。

　昼酒を２杯いただき、勢いがついてしまったので、やはり赤羽に行ってみることにしました。

　
　赤羽駅でおりて商店街を進み、朝から開いている「まるます家」に行きましたが、満席に近く入れそう

もないので別の機会にすることにして、立ち飲みの「いこい」に行くことにしました。

「いこい」は以前に来た時は閉まっていたのでお店に入るのは今日がはじめてです。今日も結構混んでい

ましたが、幸い入口近くのスペースを割り当てられチューハイをいただきます。

　この店はおつまみが一皿１１０円から２２０円という格別の安さです。野菜天ぷらとおからをいただき

ました。

　タンの塩焼きは一皿２２０円でした。結構ボリュームもありました。不況の折オッサン達には心強い味

方のお店ですね。

　それにしても真昼間なのに酒を飲む人が多いもんだとつくづく感心しました。自分もその一人です

が…。若い時はハシゴ酒をよくしましたが、真昼間のハシゴ酒は今日が生まれて初めての経験でした^^ゞ