ロンドン散歩行 18 リージェント通り界隈
セント・パンクラス駅の前でバスに乗り、オックスフォード通り進みますが車内は混み合っていたうえ
に道がロンドンで一二の目抜き通りのため渋滞が続きます。
とうとう目的のオックスフォード・サーカス直前でバスがまったく前へ進まなくなってしまいました。
乗客もしばらくは我慢していましたが、進む気配がなかったため乗客の一人が運転手に交渉し停留所で
はないのにドアを開けてもらい、かなりの数の乗客がバスを降りて歩きだしました。
ワタクシも一緒に降りて、バスの中からちらりと見かけたチューダー調の古そうな建物に立ち寄ってみ
す。外観もそうですが、店舗内の雰囲気もとても落ち着いた感じがしたのは内装に木をふんだんに使って
いるせいでしょうね。ワタクシが歩いたフロアは床も木製でした。建築は1920年代。2隻の船を解体
してその木材を使って建てられたそうです。
リバティー・プリントという生地柄はこのデパートに由来しているそうですね。
続いてやってきたのが…
「背広」の語源となったともいわれるセビル・ロウです。別にスーツを買いに来たのではなくこの通り
にあるビルを見に来たのです。
1969年1月30日、ビートルズの最後のライブ演奏となった、いわゆるルーフトップライブがこの
アップルビルの屋上で行われました。右から3番目の茶色のビルがそのアップル・ビルです。
このあたりは結構通りの喧噪があるエリアでした。映画「レット・イット・ビー」では通行人が屋上を
見上げて演奏を聞いていました。ということは相当大きな音の演奏だったのでしょうね。
今日は9月の中旬とはいえ日中はTシャツ1枚でも過ごせる気温でしたが、あの日は結構寒そうでし
た…。
しばらく道端にたたずみ「あそこで彼らが最後の演奏をしたんだなあ…」と思いをはせながらビルを眺
めていました。
感慨に浸った後、家人から頼まれていた買い物を思い出し、近くのジャーミン・ストリートという細い
道にある香水店に向かいます。
店の名はFLORIS。さほど大きくないお店ですが、王室御用達の香水店であり創業は1730年と歴史を
誇ります。
店内に入り頼まれたホワイトローズという香水を見せてもらいました。
ところが、香水にはまったく無知のワタクシは、同じ銘柄の香水にもいろいろな種類があるのを知らな
かったため、どれを買っていいの見当がつきません。
しかし、世の中便利になったもので、さっそく携帯電話を取り出し、自宅へ電話をかけどの種類のもの
を買えばいいのか確認しました。まるで自宅近くのスーパーで頼まれた買い物を確認するのと同じ感覚で
したね。
かくしてホワイト・ローズのオード・トワレを無事購入いたしました。50mlで35ポンドでした。
帰りの空港の免税店で買って帰ればいいとも思っていたのですが、ヒースロー空港の免税店では結局見
つけられませんでしたのでここで買ったのが正解でした。免税店でなくても日本のデパートで買うよりは
格安だったのも幸いでした。