パパグロッソの街歩き・一人旅

リタイア組です。身体は太いですが、ブログは細々と続けていきます。

香港散歩行 12 天国と地獄?

 ペニンシュラホテルが香港での最高の格式を誇る「天国」とすると、安宿があまた雑居する重慶マンションは対極にある「地獄」ということになるのでしょうか。
 
 九龍サイドでもっとも賑やかなネーザンロードを挟んで両者がはす向かいに位置していることもその感を強くしますね。
 
 それにしてもペニンシュラ以外にも高級ホテルがたくさんある一等地になんでこんなボロビルがあるのか観光客には不思議に思えますが、大昔はピカピカの住居中心のマンションだったようです。
 時代の流れの中でいつの間にかゲストハウスやなかには工場もあるようなわけのわからないビルに変貌をとげてしまったようです。
 
 正面から見ると一つの大きなビルに見えますが、実際は3階までは共通の建物ですがそれ以上は棟が分かれている複雑な建物であります。この構造の複雑さのせいか、火事になったら上階のゲストハウスの宿泊客は助からないとも・・・。
 
 外観のボロさに比べると内部の設備はそれなりに整備されているようで、かつては実際に漏電でボヤが頻発したようですが、最近はあまりないとか・・・。
 
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  一階の入り口はワタクシが知っている限りでも何回も改装されているようです。10年前に来たときは入り口にたむろしていた客引きに取り囲まれ、予約していた隣のインペリアル・ホテルに行くのに難儀したことを記憶しておりますが、この日はあまりいないようでした。
 
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 ビルの中に入ります。以前はあまたのスパイスとインド・パキスタン・アフリカ系の人達の体臭の入り混じった
なんともいえない独特の臭いが充満し、照明もなんとなく暗めだったものですが、今は臭いもあまりせず、照明も明るくなったようです。空調や照明設備も更新されているということなのでしょう。
 
 中を歩いている人や店の人はインド・パキスタン系・アフリカ系の人が多いのは昔と変わりません。
 ゲストハウスも観光客が泊まるだけでなく、こうした国々から商売できている人が長逗留しているケースが多いようです。もともとホテル代の高い香港で長期間滞在する人達はいきおいこうした比較的宿泊料の安いゲストハウスに集まってくるのでしょうね。
 
 ワタクシも長期間香港に滞在するならゲストハウスにせざるを得ないと思いますが、3~4日程度の滞在ではまだここに宿を取る勇気はありません^^ゞ いつかは無期限の旅でこのビルのゲストハウスに長逗留したいものですね。
 
 一階には商店と両替店が目白押しに並んでいます。
 
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  各座に上るエレベーターのひとつです。狭いエレベーターでいつも混雑しています。これらのエレベーターを利用するにもコツがあるようです。以前は内部を映すモニターはありませんでしたが、防犯対策として設置されたようです。
 
 かつては犯罪の巣窟のように言われた時期もあったと聞きますが、今は警備員も結構配置されていますし、防犯防災体制も随分整ってきたみたいですね。
 
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  物販店もたくさんありますが、スナック類を売るお店もたくさんあります。小商いという感じでしょうか。
 
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 階段を上がって二階に来ました。見かける顔はやはり中国人でない人が多いですね。
 
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 二階にある軽食を食べさせる飲食店もインド・パキスタン系の料理が多いようです。
 
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  「ずいぶんきれいになったなあ」と思っていましたが、よく見ると結構ゴチャゴチャした設備も残ってますね。
 
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 ビルの裏に回ると電線みたいなのがこの有様です。このあたりは昔の怪しい雰囲気のまんまですね。
 
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 香港に来るたびに何で観光スポットでもないこんなボロビルを散歩するのか自分でも不思議に思います。
 両替店のレートが周辺では一番良いということもここに立ち寄る理由でもありますが、大金を両替するわけでもないので他の店でもかまいません。なぜかワタクシを惹きつけるものを持った建物なのです。