パパグロッソの街歩き・一人旅

リタイア組です。身体は太いですが、ブログは細々と続けていきます。

北京散歩行⑫ 3日目 天壇公園と景山公園

 北京散歩実質最後の夕方になってきました。
 
 徳勝門で万里の長城からの帰りのバスを降りて、地下鉄の駅を探すのに少し時間がかかりましたが、何とか積水譚駅を見つけ今度は天壇東門駅を目指します。
 
 天壇東門駅は天壇公園の最寄り駅です。地上に出て右にすすむとすぐ公園の入り口が見つかりました。
 
 
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 入場料は35元(約490円)。天壇とは明・清時代の皇帝が五穀豊穣を願って祭祀を行った場所です。現在は公園になっておりその広さは273万㎡というとてつもなく広大なものです。
 
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 実際、入園してみるとその広さを実感します。見所の建物と建物の間がものすごく離れているんですね
 
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  まずは最も有名な建物に向かいますが、周囲には回廊があって日曜の夕方のせいか市民が欄干でゲームを楽しんでいます。またそれを見ている人たちも沢山いて笑顔で観戦している彼らを見ると、なぜか「とても余裕のある人たちだなあ」と感じてしまいした。
 
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 こちらでは老人が中国将棋を楽しんでいますね。見ていてもルールはさっぱりわかりませんでした。
 
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 祈念殿は大理石製の3層の基壇の上に立つ3層瑠璃瓦の屋根を持つ建物です。高さ38m直径30mの丸い建物で1420年に創建されました。現在の建物は1889年に落雷で消失したあと再建されたものだそうです。 
 
 
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 ガイドブックには「木造建築」と書いてありましたが、1階の壁部分を触った限りではまるで石で出来ているように固く、木造という感じはしませんでした。
 
 皇帝は毎年正月にここで豊作を願ったそうです。内部には皇帝の玉座が安置されています。光緒帝もここで祈りをささげたんでしょうね。
 
   左右対称の丸い形はどっしりしていて、見ているこちらも気持ちが落ち着いてきます。建物の形状そのものが天の意志の表れのようなとても印象に強く残る建造物ですね。
 
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 だだっ広い敷地で次の見所の建物にたどりつくまでかなり歩かなくてなりません。あの壮麗な紫禁城のほかにも近くにもこれだけ広大な土地を使えるなんて中国皇帝の力はやはり強大なものだったんですね。
 
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 次にたどり着いたのが皇穹宇(こうきゅうう)です。明の時代は1530年の創建です。祈念殿を少し小さくした感じですね。
 
 ここは周囲をぐるりと円形に壁で取り囲まれています。この壁は「回音壁」と呼ばれ、壁に向かってささやくと180度対極の場所にいる人にその声が伝わるそうです。残念ながら一人旅のワタクシは試すことができませんでした。
 
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 さらにまた歩いていくと今度は圜丘(かんきゅう)に出会いました。ここはいわば祈念殿の建物がない、基壇だけみたいな場所です。皇帝は毎年冬至の日にここに登り、天帝に一年の出来事を報告したそうです。皇帝というのも神様とのお付き合いがなかなか忙しかったんですね。
 
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   この丸い石は「圓心石」と呼ばれ、この石の上に立ち、一声ささやくとその声が周囲に反射してこだまする、とのことでしたが、周りに観光客がたくさんいましたので、このカップルのささやきはこだましていたのかどうかはわからずじまいでした。
 
 天壇の建物は当時の最先端の技術で音響効果をよく考えて作られていたようですね。その効果も皇帝の権威の一つと考えられたのかもしれません。
 
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 天壇公園はかなり広い公園ですので出口にたどり着くまでも一苦労でしたが、最終日なのであともう一箇所夕方に見ておきたいところがあるので、疲れていましたが元気を出して再び地下鉄に乗ります。仕事もこれくらい粘りがあれば・・・と密かに反省いたしました。
 
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  目指すは紫禁城のすぐ北側にある景山公園です。
 
 公園の頂上にある万春亭からの「紫禁城全景の眺めは絶景!」と聞いていたので何としても夕方に公園に行こうと思っていました。ただ、紫禁城の北側は近くに地下鉄の駅がないため、歩いていくのはあきらめ、天壇東駅から4つ目の東四駅でいったん地下鉄を降り、タクシーで景山公園に向かいます。
 
 夕方のため結構渋滞が始まっていましたが、無事公園の門に到着。入場料5元を払って入場です。
 
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 あとでもっとなだらかな道があることに気がつきましたが、門から入ってすぐのところに万春亭にまっすぐ登っていく道を見つけたのでゼイゼイいいながら登っていきます。たくさんの観光客が押しかけているのかと思いましたが、それほど見かけませんでした。昼間にすでに観光を済ましたのか、あるいはもっと遅い時間に来るのかもしれませんね。
 
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 万春亭から見た紫禁城です。少し霞がかかっていましたが見事な眺めです。ちょうど北側(裏門)から南側(天安門)の方向を眺める形になります。
 
 ルネッサンスの古都、フィレンツェシエナも旧市街の屋根瓦はオレンジ色をしていましたが、紫禁城も同じように紅色の屋根瓦ですね・・・。
 
 「中国ってやっぱりなにもかもでっかいんだなあ・・・」 と感ぜざるを得ない、そして短期間の旅でも足腰のまだ動くうちに北京に来てよかったなあ、と改めて納得する絶景でした。
 
 休憩も兼ねて30分以上はぼ~っと眺めていたでしょうか。いつまでたっても見飽きない、それはそれはすばらしい眺めでした。
                                            (つづく)
 
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