パパグロッソの街歩き・一人旅

リタイア組です。身体は太いですが、ブログは細々と続けていきます。

アフリカ大陸にも行ったことあります…これが言いたさにタンジールへ

 
 アルへシラス2日目です。
 
 無着氏に教えられたより少し早く港のバス専用駐車場に到着しました。バスがたくさん止まっており、到着したバスからは大荷物を持った人、おこそ頭巾の女性などたくさんの人が降りてきます。
 
 観光客という雰囲気ではないですね。またこれから来るであろうバスを待っている雰囲気の人も結構な数がいます。
 
 ワタクシと同じように日帰りに観光に行くという恰好の人もいます。その家の一人にバスはここで待てばいいのか再確認したりしながらバスを待ちます。
 
 午前8時ちょっと前にFRSという表示のついた緑色のバスが到着しました。すると日帰り観光客だけでなくおこそ頭巾の人たちや他の大荷物組もこぞってこのバスに乗り込みます。
 
ここで自分が勘違いしていたことがわかりました。ワタクシはFRSのバスは観光客が乗り込む、いわゆる観光バスだと思い込んでいたのですが、そうではなくてこのバスは、FRSというフェリー会社がタリファ港からタンジール港までの航路を利用するお客をアルへシラスからタリファ港まで運ぶシャトルバスだったのですね。ですから皆フェリーの切符を運転手に見せて乗り込みます。
 
 
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バスの中で「旅行会社の英語の説明では、こんなバスだという話は確かなかったよなあ…」と、昨日のやり取りを思い出しつつ先々の旅に多少の不安を感じながらバスに揺られていきます。
 
およそ30分くらい過ぎたでしょうか、タリファ港に到着します。旅行会社が言っていたガイドらしき人物は見あたりません。
 
 
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このまま一人でフェリーに乗り込むのかなあ、と不安が増幅する中で、乗船窓口でバウチャーを日帰りツアー用の乗船券と交換すると、FRSと書いた赤いシールと入手国カードを渡され、シールは必ず胸に張るように言われます。
 
あとでわかりましたが、団体ツアーのこれらのシールを見やすいところに貼っていると入出国の手続きを簡略化してくるみたいですね。
 
 
 
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乗船手続きではパスポートと乗船券を提示すると出国のスタンプが押されました。
 
 
 
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入出国カードを手にして先に進むとワタクシの胸のシールを見て、同じくFRSと書いたシールをシャツに貼ったペコちゃん似の女性が話しかけてきました。この人が添乗員だったんですね。なるほどこういうシステムだった訳ですか…。
 
 
先にわかっていればあれこれ心配する必要はなかったのですが、英会話力がないとこういう点を突っ込んで旅行会社に質問できずに、よくわからないままなので不安に陥ってしまうんですね…。結局同じ赤いシールを胸に貼っている10数人がペコちゃんが引率するグループだとわかりました。
 
 
メンバー中アジア系はワタクシだけ。スペイン人、マラガに移り住んだイギリス人夫妻、スペイン語が堪能で日本語の単語も少し知ってるマーシャルアーツ歴10年のアメリカ人の若者等々と一緒にタンジールを目指します。
 
 
 
 乗船するフェリーは高速フェリーということでタリファ港からタンジールの新港まで約1時間10分の航路となります。一応海外航路なので免税店やカジノ(スロットマシーン)もありました。
 
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 出航すると船内ではモロッコの入国手続きが始まり、長い列ができますが、ペコちゃんからワタクシは手続きしなくてよい、と念を押されます。
 
 
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 結局タリファの入出国スタンプは押されたのですが、モロッコ入出国スタンプはなしでした。もちろん理由は英会話力不足で聞いておりません。
 
 
 
 いよいよモロッコ・タンジール到着です。左足でアフリカ大陸第一歩を印しました。
 
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 目的地はタンジールのメディナ。ここは新港からは離れているのでバスで向います。
 
 
 
 
 
 途中でラクダが待機している場所でラクダ乗り。ここからかつて経験したことのない物売り攻勢が始まります。なにしろ土産物店に入っている時と食事している時以外は常時物売りからの空襲にあっておりました。
 
 
 
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 実際のタンジールでの観光ガイドは現地ガイドのおじさんで、スペイン語と英語で解説します。かなり訛る英語だったので最初はアラビア語は英語に似ているのかと勘違いしそうになりました。
 
 
 いずれにしろ残念ながら解説の半分もわからず、今回のツアーの目的をガイドにはぐれないことと町並みを眺めてくることに絞ることを決意しました。
 
  メディナの中でもカスバ地区を主に歩いたのですが、カスバがいかなる意味があるのか解説がきっとあったんでしょうねぇ…。
 
 
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 セットになっている食事はアラブ音楽付の観光客ばかりのお店で摂りました。まあ、日本の慰安旅行で団体が押し寄せるお店の類なんでしょうね…。
 
 最初にスープ。なかなか美味であります。暑い陽射しの中でのスープというのは意外にいいですね。
 
 
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 次にクスクスとチキンの料理。クスクスは初めて食べました。ご飯ではないんですね。物珍しさもありましたが、なかなかおいしかったです。
 
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 そしてシシカバブ。誰かが店員に何の肉か訊くと、ニコリともせずにcamelと冗談を言うので女性陣が大騒ぎ。実際は牛…だと思います。
 
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 飲み物はビールを頼みました。飲み物は旅行会社で言われた通り自己負担なのですが、ユーロでも支払可能でした。なあ~んだと思いましたが、ディルハムで支払うとおつりもディルハムで受け取りました。レートの良し悪しはもうなんだか訳が分からなくからなくなっていましたね。
  
 
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 このあと街歩きを続けながら、絨毯のお店、薬屋に寄って店員の説明を受けます。絨緞屋では店中の絨緞を持ってきかねない勢いで次から次に絨緞を見せます。宅配便の説明もしっかりありました。もちろんワタクシは興味がないので説明が終わるといち早くに店の外に出ました。
 
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 薬屋ではスペイン語組と英語組に分けられました。日本語組がないので棄権しようとしたのですが英語組に組み込まれてしまいました。美術館のオーディオガイドと同じですね。
 
 
 写真はありませんが、この店の白衣を着たおじさんが実に分かりやすい英語で話すので、ワタクシにもかなり理解でき、面白く聞かせてもらいました。
 
 サフランやバラの花のクリームなどいわば漢方薬みたいなお店ですが、バイアグラも最後に出して客を笑わせます。
 
 マラガ在住のイギリス人ご夫妻の奥様がバラのクリームところで「奥さんにお土産にしたら」と言ってくれたので、せっかくですからディルハムで一つ買い求めました。ここはおつりはユーロでくれました。お金の流通はかなりいい加減というか融通無碍なようですね
 
 
 
 外に出ると物売り攻勢は勢いを増してきます。飾り物、安物の衣類、絵葉書、なんだか訳の分からないもの…ほとんどの人が「No」ではねつけます。
 
 子供がチューインガムを差し出してじっとこちらの目を見て迫ってくるときは少したじろいでしまいますが、厳しく「No」。
 
 でも少しの間をおいて同じ子供に3度も迫られたときはさすがに動揺してしまいました。
 
 町中に観光客が歩いていますので、あちこちで物売りと観光客のバトルが繰り広げられています。
 
 
 
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 さて、喧噪の中のメディナ訪問ですが、午後2時にメディナの目の前にある港(たぶん来た時とは異なる旧港だと思います)から出航します。モロッコとスペインでは時差が1時間ありますので、スペイン時間では午後3時。1時間の航路で到着はスペイン時間の午後4時ということになります。
 
 帰りの船に乗り込んだはいいものの、往きと比べてものすごく混んでいて座る場所がありません。
 
 ようやく一つ席を見つけて座りますが、ツアーのメンバーはバラバラです。
 
 
 日本では考えられませんが、ペコちゃんはタリファからアルへシラスまでの帰りの方法について尋ねると、自分でバスターミナルに行ってバスに乗ったら?となんだか人ごとのような言い方です。
 
 帰りもバスの迎絵があると思っていたので困ってしまいました。
 
 さらに「それではこれで解散します。皆さんお疲れ様でした」の類の説明もないので、せっかく街歩きの際にワタクシのひどい英語に付き合ってくれた方々とお別れの挨拶はできませんでした。
 
 ペコちゃんはタリファ港に到着するといち早く下船したようです。いくら混成旅団のツアーとはいえ日本では考えられない仕事ぶりですね…。
 
 再入国手続きでタリファ入国のスタンプをパスポートに押してもらい、建物の外に出ます。
 
 ペコちゃんが知らん顔でしたから、さてどうやってアルヘシラスに帰ろうか…と思っていると、見たことのあるバスが建物の前に止まっています。運転手に乗船券を見せ「アルヘシラス?」と訊くとうなずきますので乗り込んで席を確保します。
 
 
 …要するにやはりアルへシラスからタリファ港までのFRS社バスでの往復送迎付きのツアーだった、ということなんですね。もちろんツアー以外でフェリーを利用する人も乗っています。
 
 ペコちゃんが最初から説明してくれれば…英語もペラペラの女性でしたから、きっと聞き取れなかったでしょうね。
 
 バスでは隣に全身おこそ頭巾の女性が座ったので、わき目もふらずに身を固くして帰りました。
 
 
 
 アルへシラス港に到着後、件の旅行会社に行き、無事に旅行を楽しめたことのお礼を言いつつ、記念の50ディルハムを残して後の残りのディルハムを昨日のレート通りでしっかりユーロに交換して宿に戻ります。