パパグロッソの街歩き・一人旅

リタイア組です。身体は太いですが、ブログは細々と続けていきます。

見残していたベルサイユへ

 マドリッドバルセロナ→パリとのんびりと戻る旅の中で2回目のパリでは1回目に見に行かなかったあのベルサイユ宮殿に行ってきました。
 
 やはりパリに来てベルサイユ宮殿に行かないのは東京見物で浅草の観音様に行かないようなものなのでしょうか。
 
 ベルサイユといえばあの宝塚歌劇全盛の頃の「ベルサイユのばら」がなんといっても思い浮かびます。
 
 家人はたぶん何回か観劇しているかと思いますが、ワタクシはまだ独身の頃でベルばらを知ってはいましたが全く関心がなく、宝塚そのものに興味がない状態でした。
 
 結婚してから家人に影響され、宝塚を観に行くようになりましたが、しばらくして古本屋で全巻そろった池田理代子作の「ベルサイユのばら」を買い込みました。
 
 あれだけ人気のあった歌劇の原作ですのでどんなに面白いのか、と思って買ってみたのですが期待以上に実に面白い作品でした。歴史実話を縦軸に登場人物の人間関係や恋物語を縦横に織り込み壮大なロマンが展開されていました。
 
 その舞台となったベルサイユ宮殿ですから見逃すわけにいきませんね。
 
 
 ベルサイユ宮殿はパリ郊外にありますので、SNCF(フランス鉄道)や郊外電車(RER)で行く方法もありますが、こちらの方法では駅からちょっと歩かないとベルサイユ宮殿に着きません。
 
 そこで地下鉄とバスを併用する方法で行くことにしました。バスの停留所は宮殿のすぐ前にあります。
 
 
 
 その日は朝にパリ北駅に行ってパリからリールという駅までのTGV(新幹線)の座席を予約してからベルサイユに向かいます。
 
 と言いますのは当初パリからイギリスへ渡るのにドーバー海峡を船で渡って…などと考えていました。
 
 しかし、旅をはじめて2か月がたち、だいぶ疲れも溜まってきたので、多少お金がかかってもいいからパリからユーロスターで直接ロンドンに行くことにしよう、と思いパリ北駅に行き6月30日のパリ→ロンドンの切符を買おうとしたところすでに売り切れになっていました。
 
 日程を後ろにずらせば切符が買えたかもしれませんが、ロンドン入りした翌日に人と会う約束をしていて日程を変えることができず、結局フェリーで渡らざるを得なくなったのでした。
 
 当初の計画どおりとはいえ、たぶんパリからドーバー海峡越えで行くと、ロンドンまでは待ち時間等を入れると相当の時間がかかるなあ、と気も重くなります。
 
 そこでせめてパリからフェリーが出発するカレーまで行く途中のリールまでは鈍行ではなくTGVで行こうと座席の予約に行ったのでした。
 
 
 
 そのため、ベルサイユ行きのバスへの乗換駅である地下鉄9号線のPont de Se'vres駅についたのは午前10時半過ぎになってしまいました。
 
 幸いベルサイユ宮殿行きの171番のバス始発ですがすぐ来たので乗り込みます。
 
 
 
 
 ベルサイユ宮殿はこのバスの終点なのですが、このバスは終点のベルサイユ宮殿まであと○分という表示がでるのでとても楽でした。パリではメトロばかり乗っていてバスはこれが初めて。こうした表示が全車にあるのかはわかりません。
 
 
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 終点に着くと目の前にベルサイユ宮殿の門が広がります・・・ところがかなりの人数が門の中で並んでいるようですねぇ・・・。出足が遅れていたので覚悟はしていたのですが…。
 
 
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 中に入って列の一番最後に係員がいたので訊いてみると、この列はチケットを買う列ではなく、チケットを買った後、入場待ちの列であることがわかりました。
 
 係員にチケット売り場の場所を確認し階に行くと、ここも長蛇の列です。さすがに世界に冠たるベルサイユ宮殿ですから相当並ぶのは覚悟しなくてはならないようです。それにしてもエッフェル塔オルセー美術館・・・パリでは並んでばかりですね。
 
 
 
 
 チケット売り場の順番が進んできてびっくり! これだけ世界中から大勢の人が見学に来ているのにチケット売り場は三か所しか開いていません。しかもなんだかんだやり取りしてるみたいで一人にチケットを売るのにやたらと時間がかかります。
 
 今日はもう午後は何もしないことを覚悟して順番を待ちます。
 
 
 チケットをやっと手にし表に出ます。だいぶ長くなったさっきの列の続きに並びます。天気が悪く雨が降ってきたりします。準備のいい人はサンドイッチやバナナを持ってきて並びながら食べてますが、ワタクシは水だけしか持ってきませんでした。
 
 
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 結局列に並び始めて1時間30分で入場。チケットを買う時間も合わせるとバスを降りてから2時間と少しで入場できた計算になります。
 
 
 
 宮殿内は日本語オーディオガイドを聞きながら順路に沿って進んでいきます。
 
 …よくこれだけ贅沢な宮殿を作ったものだし、維持できたものだ・・・と半ばあきれてしまいます。ここに大勢の政治家も含めて生活していたのですから相当のお金がかかったことでしょうね。
 
 今回の旅でシェーンブルン宮殿はじめナントカ宮殿というのを随分見学しましたが、やはりベルサイユ宮殿は頭抜けて華麗で広大ですね…。
 
 
 それだけが原因ではないのでしょうが、こんな贅沢をしていたら革命が起きても仕方がないかも…ベルサイユのばらもあだ花だったのか・・・などと勝手な想像をしながら進んでいきます。
 
 
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 このダビッドのナポレオンの戴冠式の模様のどでかい絵はルーブル美術館にもありましたが、オーディオガイドによるとこちらが最初のものでルーブルのはもう一枚書いたもののようですね。
 
 
 
 
 天気は一向に回復せず、雨が思い出したように降ってくる状況ですし、あまりに広いので全部は見られませんでしたが、広大な庭園もすごいものですね。庭園だけなら通常は入場無料だそうです。
 
 
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  4月24日にミュンヘン経由でパレルモに入って以来ほぼ2カ月、まだまだ見残し、食べ残し?等々ありますが、これでヨーロッパ大陸から出てイギリスへ渡ります。