パパグロッソの街歩き・一人旅

リタイア組です。身体は太いですが、ブログは細々と続けていきます。

12月26日~12月30日 バラナシ 4日目~8日目①

 バラナシで年越しをすることを決めて以来、毎日ぶらぶらとバラナシの街、ガート周辺を散歩します。
 
 とくにあてもなくぶらぶら…特にどこかへ行こうという訳ではありませんので、ブログの記事の方も時間も前後したバラナシの街の光景を切り取ったような書き方・・・ツイッター風の点描になります。
 
 そんな記事がしばらく続きますのでご容赦くださいませ。
 
 
 バラナシにはガート(沐浴場に降りる階段)が全部で80以上あります。そのうち2つがいわゆる火葬場ガートで、日本語を操るインド人が薪代をしつこく請求するので見学を断念したのが最大の火葬場ガートのマニカルニカー・ガートです。
 
 もうひとつが規模が少し小さいハリシュチャンドラ・ガートです。ここは宿からも近く毎朝のガート散歩で通り過ぎるところでした。
 
 初めて一人で散歩したときは火葬は行われていませんでしたが、2回目に散歩したとき…初めてそれを目撃することになりました。 撮影は厳禁ですので画像はありません。
 
 
 
 薪が積み上げられ、燃えていました。 全部で4つ薪が積み上げられ燃えていました。
 
 通り抜けようとして一番近い薪を見ると、その上に遺体が載せられていました・・・。
 
 
 
 体を覆っていた金色の布がどういう訳か外れてしまい、浅黒い上半身が丸見えです。
 
 目の前で焼かれていますので表情まではっきり見えます。男性でした。
 
 多分、この時のワタクシの表情はかなりこわばっていたと思います。喉もカラカラになってしまいました。でも目は薪の上で燃えている体にくぎ付けです。
 
 
 匂いは特に感じません。バラナシに来て以来、町中が異臭だらけなので嗅覚がマヒしているようでした。
 
 
 
 火が上半身にも周りだし、顔にも火がつきました。顔の周りからだんだん焦げて黒くなっていきます。
 
 他の燃えている薪からは真っ黒に焼けた足がみえています。
 
 
 野良犬やヤギが薪の間を駆け巡ります。匂いを嗅ぎつけた牛もうろうろしています。
 
 薪の周りには家族とも思えないような、なんだかよくわからない男性ばかりが焼けていく遺体を見つめています。
 
 なかには遺体を燃やしている火にお尻を当て暖を取る輩もいます。
 
 ここでは遺体を焼くことは、ごくごく普通のことなのです。周りで見ている人も談笑しながら焼けるのを見ています…。まるで焼け具合を確かめ合っているように…
 
 
 文学者ならここで哲学的考察をするのでしょうが、ワタクシにはそんなことは思いつきませんので、ただだひたすら見続けました。そのままを・・・。
 
 
 これ以降毎日このハリスチャンドラ・ガートで遺体が焼かれるのを見つめるのがガート散歩のひとつになりました。
 
 
 
 
 夕方、メインのダシャシュワメード・ガートプージャ (ヒンズー教の儀式)を見学します。初日にボートに乗ってガンジス河の方から見た儀式です。見る場所が陸側で近いので随分迫力が違います。
 
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 髪の毛が伸びていたので散髪をしました。ガートの青空床屋は勇気がなかったので大通りの一応店舗を構えている理髪店へ・・・
 
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 とはいってもここもかなりのもの…露店と変わらない汚さです。
 
 カットと髭剃りで750ルピー(1300円) だいぶボラれたみたいです。
 
 店のオヤジは全く英語を話しませんが、店でゴロゴロしていたボート屋のアンちゃんが英語を通訳してくれて無事カットしてもらいました。このアンちゃんにキャッシュ・バックがあるのかも…。
 
 はさみも櫛も紀元前から使っていそうなもので掃除をした形跡もなさそう・・・。
 
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 ガートでも大通りでも歩いていると英語を話す奴が近づいてきて「ハッパ!ハッパ!」とやたらに売り込んできます。興味を示さないとすぐ離れていくのでハッパとやらの値段がどれくらいかは最後までわからずじまいでした。
 
 
 
 
 大通りの途中に狭い路地があったので入っていきます。路地を見ると入りたくなる悪い癖です。道なりに進んでいきます。道はさらに狭くなります。夜は怖そうですね。
 
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 狭く暗い道をさらに進むと、片方から光が当たる路地を見つけます。
 
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 陽がさす方に向かって曲がっていくとガンジス河沿いの別のガートに出ました。ガート沿いにこうした路地が迷路のように通じているようです。
 
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 ガートを少し歩いてから途中で腰かけて休憩します。子供が近づいてきたので写真を撮り、しばらくこの子と遊ぼうかと思ったのですが、彼らが居るのを忘れていました・・・
 
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 ・・・神様ではありません。
 
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 赤ん坊を抱えた女の物乞いががたくさんこのあたりにいるのを忘れてました。空の哺乳瓶を持って何やら言いながら、赤ん坊を抱えていない手を口にやりながら金を「要求」してきます。こうなると子供と遊ぶどころではなく退散するしかありません。
 
 
 この赤ん坊は本当に彼女の子供なのでしょうか。
 
 シンジケートがあって誘拐してきた赤ん坊を貸出しし、その赤ん坊はこのあと両手・両足を切断され不具の物乞いとして売られていく…というような信じられない話が書かれている本を読んだことがあります。
 
 目の前で遺体を焼いているインド・・・なんでもありのインド・・・今はこの話もありそうなことだと思います。
 
 
 メインのダシャシュワメード・ガートから市街地へ抜ける道の周りには物売りがたくさん・・・
 
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 物乞いもたくさん・・・
 
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                                                                (つづく)