パパグロッソの街歩き・一人旅

リタイア組です。身体は太いですが、ブログは細々と続けていきます。

プーリア州散歩行 ④マテーラへ移動します

(この記事は1月10日から1月21日までのイタリア旅行の記事です)

1月12日(木)

宿の朝食はパン類を自分で食べるようにセットされていましたが、たいしたものはなく宿では食べず、バックパックの中に仕舞っておきました。

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そのかわり朝食は宿のそばのバールでカップチーノと粉砂糖をまぶしたチョコレート入りのクロワッサンを、粉砂糖まみれになりながらいただきました。

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バーリからマテーラまではFAL(Ferrovie Appulo Lucane)というローカル線で移動しました。

大雪の影響のためあらかじめ調べておいたダイヤとはだいぶ異なって運行されているようでした。

前日バーリ中央駅に到着したあと、すぐ近くのFALの駅の場所も確認しておきました。

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乗車前に駅のモニター表示を見て、バーリからマテーラまで乗り換えなしで行けると理解していました。

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さて駅舎の2階にあるホームにあがり実際に車両に乗り込む際、年配のスタッフにどの電車か確認すると、彼は他のスタッフに確認してから「2番線に来る電車だ」と教えてくれました。

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「ホームはひとつ(路線は2本)しかないのに他の人に聞かないとわかんないのかなあ?」とチラと思ったのが間違いの元でした。

まだ時間があったのでトイレを済ましてホームに戻ると、さっきのスタッフがワタクシの顔を覚えていて「アルタムラという駅で乗り換えが必要だ」と教えてくれました。

「あれ?モニター表示だと乗り換え無しに見えるんだけど…さっきも他の人に確認してたけど大丈夫かなあ…」とは思いましたが、疑問を解消出来るほどのイタリア語会話能力はないので素直にお礼を言って乗り込ます。英語はあまり通じませんでした。

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ワタクシの悪い癖?で乗客に車両に入ってから、本当にこの列車がマテーラまで直行するか確認しよう思いましたが、英語が話せる人が居ません。これも驚きでした。

ようやく見つけた英語を話せる女性乗客は「この便はマテーラまで乗り換え無しで行ける」と断言します。

「あれれ?一体どっちが正しいんだ?」不安を持ったまま発車ベルもなく出発します。

車内には立派なモニターがあって、やたらと動画CMは流しますが、乗り換え情報などは全くありません。

幾つか目の駅で自転車や大荷物を抱えたアフリカ系の若者数人が乗り込んできて一人が隣に座り、電車が発進します。

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そのうち乗務員らしき人が通りかかったので切符を見せると、やはりアルタムラで乗り換えが必要だと教えてくれました。

「ようやくこれで安心して車外の雪だらけの眺め楽しめる」とホッとすると、隣の若者が「自分もアルタムラで降りるから安心しろ、着いたら教えるから」英語で言ってくれました。
不安そうに乗務員に尋ねたワタクシを気遣ってくれたのですね。彼にお礼を言って車外に目をやります。
彼とはその後も英語で話をしますが、彼は疲れていたようであまり会話は弾みませんでした。

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アルタムラにつき、彼と一緒にホームに出ると、同じ列車の後ろの車両に乗れ、と彼が言います。車両が前後に切り離されるとのことでした。彼にお礼を言って握手をして別れ、言われた車両に乗り込みリラックスします。

暫くして隣席に人が来たので、また悪い癖を出してしつこくも彼にこの車両はマテーラ行きか尋ねると、彼は驚いた表情をして「違う!あの列車だ!」とホームの向かい側に止まっている車両を指します。

慌ててコートを着てリュックを背負い、彼にお礼を言って走って車両に乗り込みます。

たまたま乗務員が来たので、ゼイゼイ息を切らせながら切符を見せると、こんどこそ間違いなくマテーラ行きだと確認できました。

「アフリカ系の若者はあんなに自信たっぷりに言ってくれたのにどういうことなんだろう?」、まだ息が整わない中で思いを巡らします。
きっと彼も過去の経験に基づいて親切に教えてくれたのであって、たまたま今日の車両編成と違っていたのだろうと思うことにしました。最初の英語を話した彼女も同じだったんでしょう。

この時、6回目のイタリア訪問で「イタリアには慣れているんだ」と思い込んでいた自分が、ローカル線での移動については何にも知らなかったんだ、と思い知ったのでした。

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とにもかくにもマテーラの駅に到着しました。あたりは雪がかなり残っていました…