パパグロッソの街歩き・一人旅

リタイア組です。身体は太いですが、ブログは細々と続けていきます。

プーリア州散歩行 ⑦アルベロベッロ

(この記事は1月10日から1月21日までのイタリア旅行の記事です)

1月13日(金)

この日はアルベロベッロへ移動します。

旅程を検討しているとき、一番迷ったのはマテーラからアルベロベッロまで移動方法をどうするか、ということでした。

バスで移動する方法もあるようですが、調べてみたもののよくわかりませんでした。

次に鉄道でバーリへFAL線で戻り、そこからSud-Est線に乗ってアルベロベッロへ鉄道で移動する方法を検討してみました。

これですとお金もそれほどかかりませんが、日曜日はSud-Est線は運休になるので日程に注意が必要になります。

2013年にバーリまで来たのにアルベロベッロに行きそこなったのも鉄道が動いていなかったためでした。ただその時は日曜日でなかったので何で運休していたのか理由がわかりません。ストライキだったのでしょうか。

さらに鉄道での移動ですと、待ち時間を入れると5時間くらいかかりそうで、短い旅程の中で日中のゴールデンタイムの半分を移動時間にとられるのはちょっともったいない感じがしました。

そこで二度と行く機会はないだろうと思い、奮発してマテーラからタクシーでアルベロベッロへ移動することにしました。

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車ですとアルベロベッロまで1時間ほどしかかからず、午前中ゆっくり朝食を取ってマテーラの街を散歩してから出発しても、午後にはゆっくりアルベロベッロの街を散歩できるだろうと考えたのでした。

現地でホテルにタクシーを頼んで手配する方法もあると思いましたが、念のため予約した方が確実と思いました。

そこで値段は少し高めとは思いましたが、イタリア好きにとっては情報の宝庫であるサイト amoitalia でタクシーサービスを90ユーロで手配し、ホテルのチェックアウトタイムである午前11時にホテルまで迎えに来てもらうことにしました。


朝食前にマテーラの旧市街のうち前日散歩できなかったところを少し歩いてきました。

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冬の早朝は街を歩いている人も少なく、すれ違う人に大きな声でBuongirno!と挨拶するとみなBuongirno!と返してくれます。そうしているとなんだか住民の一人になったような気になるのが不思議です。

宿のPalazzo Viceconteの朝食会場に行くにはいくつもの部屋を通ってたどり着きます。ずいぶん大きな館だったんだな、と実感します。

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朝食は思っていたよりは簡素なものでしたがワタクシには十分でした。ホテルの人に頼んで作ってもらったカップチーノがとてもおいしかったです。

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予定の11時にロビーでタクシーを待っていると、フロントに電話がありタクシーがドゥオーモ前の広場で待っているとのことでした。そういえばホテルの前は車が通れるほど広い道ではなかったのでした。

運転手の名前はコシモ氏。マテーラ在住のタクシードライバーでした。日本人にはこちの方がなじみのある「コジモ」と濁らないのか聞いてみると、南の方ではコシモと発音するとのことでした。


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マテーラの市街を出るまでに少し時間がかかりましたが、あとは順調に進みます。周りは雪の積もった平原がずっと広がっていました。

アルベロベッロまでは1時間20分くらいで到着しました。

この日の宿をSud-Est線のアルベロベッロ駅の近くに手配していましたので、ホテルまで送ってもらいました。

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アルベロベッロの駅は「えっ?」と思うような小さな駅でした。駅舎に時刻表が貼ってあり、小さいですがちゃんと窓口で切符を売っていました。

この日の宿は...

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Viale Bari 11, Alberobello  
1泊朝食付き 42.5ユーロ(別途宿泊税1ユーロ)

このホテルは日本の旅行会社がツアーでよく使うホテルのようです。一応四つ星になっていますが、さほど高級ホテルではありません。

駅のすぐそばにありアルベロベッロの旧市街にも近いので便利なホテルとして人気があるようでした。

チェックイン時間には少し早かったのですが、ここも問題なくチェックインしてくれれました。

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部屋はそれほど広くはありませんが、清潔で使いやすい部屋でした。wifiもサクサクです。


荷物を置き、フロントで地図を貰って世界遺産の尖がり屋根の住居が並ぶ旧市街に歩いて向かいます。

トゥルッリの建物が立ち並ぶ旧市街の中心地までは歩いて10分くらいで着きました。

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                 (黒で囲んだエリアが観光客が一番訪れるエリア)

午前中に雨が降っていたらしく石畳の道がかなり濡れています。かなり寒く観光客もまばらでした。

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ガイドブックでは中心地には元気なお土産屋がたくさんあって客引きも多いとありましたが、シーズンオフのため開いている店は少なく静かなものでした。おかげでゆっくり街並みを楽しむことができました。

少し遅めの昼食は、開いていた尖がり屋根のレストランでMenu del Giorno (日替わり定食)をいただきました。

Trattoria Pizzeria "La Perla dei Trulli"
Via Monte San Gabriele N.53-55,Alberobello

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ブルスケッタにプーリア州独特の耳たぶ型のパスタ・オレキエッテと肉の串焼きにデカンタで500mlのワインをゆっくりいただきます。

定食は15ユーロ。ワインは3ユーロ。コーヒー1ユーロ。コペルトは1.5ユーロ。全部で21.5ユーロでした。


隣席に年配のフランス人のカップルがいて会話が始まりました。二人ともワタクシよりはるかに上手なイタリア語を話せるようでした。日本語は「アリガトウ」しか知らないなどと言っていました。

二人は夫婦ではないとのことでしたが、ワタクシが女房が鎖国中なので一人で旅していると、そいつはラッキーだ、などと言います。なかなか食えないオヤジでした。

食後もしばらく散歩します。ポーランドから来た女性と仲良く記念写真を撮ったり、関西弁を話す日本人の団体観光客とすれ違ったりしました。

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尖がり屋根のトゥルッリの建物は、観光用に残っているものと思い込んでいましたが、実際には普通の住居としてアルベロベッロの広い範囲にあることがわかりました。きっとこのあたりの気候にあった住みやすい建物なのでしょうね。

前に掲げた地図では道沿いの濃いオレンジ色に塗られた街区がトルゥッリが建っているエリアです。思っていたよりも広いエリアにあったんですね。

注意はしていたのですが、濡れた石畳で足を滑らしてすってんころり。腰をしたたか打ってしまいました。

一昨年自転車で転んで不覚にも足を骨折するという情けない経験をしたので、大事をとって散歩を切り上げてホテルに戻って休憩しました。


夕暮れになり、お昼はレストランでいただいたのと、腰もまだ痛むので夕食は部屋で摂ることにしました。といってもルームサービスなどというぜいたくなものではなく、フロントでスーパーの場所を教えてもらい買い出しに行きます。

見つけたスーパ―には昼間すれ違ったと思われる関西弁を話す団体さんが先に来ていて、お土産替わりにお菓子を大量に買い込んでいました。そろそろ帰国されるのでしょうね。もしかしたらホテルも同じだったのかもしれません。

ワタクシはスーパ―の奥にあるガストロノミアに行ってハムとサラミをスライスしてもらいます。

イタリア語で100グラムって何て言ったかなあ…100はcentoであることは思いだしましたが、グラムが思いつきません。仕方なく適当にグラムをイタリア語っぽく発音して

"クェスト プロシュート , チェント グランマ, ペル ファボーレ!"

と言ったらちゃんと通じました。後で調べたらgrammaは単数形で、正しくは複数形で grammiであることがわかりました。チェントだけでも通じたんでしょうが、まずまずでしたね。

ハム、サラミ、缶ビール2本、チーズ、パンで合計5.26ユーロの買い物を済ませホテルに戻ります。

部屋にもどり、シャワーを浴びてから明日の計画を練りながらゆっくり食事をしました。

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食後そのまま部屋でゆっくりしようと思っていたのですが、明日早朝にアルベロベッロの駅で鉄道に乗って移動することに決めましたので、旧市街を朝に散歩する時間がありません。そこで少しだけ夜の旧市街を散歩することにしました。

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部屋にいる間に雨が降ったのか夜の旧市街の石畳の道はまだ濡れています。街並みはもっと明るくしているのかなと思っていたのですが、どうやら観光客もあまりいないためなのでしょうか、すっかり暗くなっていました。

早々にホテルに引き上げ明日の移動に備えて休むことにしました。

とはいうもののまだ時差ぼけは続いていて、夜中に目が覚めてしまうことになるですが…。