プーリア州散歩行 ⑬チステルニーノ散策
(この記事は1月10日から1月21日までのイタリア旅行の記事です)
1月15日(日)
プーリア州を散歩しようと最初に思い立った時、チステルニーノのことは頭にありませんでした。
読み直してみるとチステルニーノという可愛らしい街があることをすっかり忘れていました。この街はロコロトンドと並んで「イタリアの最も美しい村」の一つに選ばれています。
陣内氏はこう書いています。
「…ポルタ・グランデ(大きな門)という城門をくぐり、この町の旧市街に一歩踏み込んだ時の衝撃を、私は今も忘れない。まるで、雪で築き上げられた大きな迷宮の世界に彷徨い込んだ感じだった。道は狭くて曲がりくねっている。両側の建物の壁は歪み、すべて石灰で真っ白に塗られている。道幅は狭いのに、建物は何層にも上に重なっている。外階段がふんだんに活用されて、三階へ、そして四階へとアクロバット的に上へ伸び、まさに立体迷路を構成しているのだ。…真っ白な街路景観に加え、近代都市を見慣れた眼には信じられないような複雑な迷宮空間…」
こんな文章を読んだら「こんな街ちょっと覗いてみたいな」と思ってしまいますね。
今朝の朝食は昨日の夕食の残りのハムとチーズとワイン。朝からのワインもなかなかいけますね。
支度を整え肩掛けカバン一つの軽装で歴史地区探訪に出発です。天気も少し寒いですがまずまずです。
陣内氏はポルタ・グランデから街に入ったようですが、ワタクシは反対側にあるポルタ・ピッコラから歴史地区に入ります。
小さな門をくぐるとまさに陣内氏の文章のとおりの迷宮が目の前にありました。
昨晩LINEで職場の方とやり取りをしていて、チステルニーノに行くと書くと早速美味しいレストランの情報を返信してくれました。ビデオの最後に出て来るレストランですが、朝早かったのでまだ開いていませんでした。シーズンオフなので閉店しているのかもしれません。
ポルタ・グランデにある教会では日曜の朝のミサが行われていました。ワタクシも中に入って一番後ろで神父さまの説教と街の人が讃美歌を歌うのを静かに聞いていました。もちろん何を言っているのかさっぱりわかりませんが、自然と敬虔な気持ちになりますね。
見慣れるアジア人が教会の中にいてもいぶかし気な視線は感じませんでした。
ポルタ・グランデの前には公園がありました。ロコロトンド同様ここも丘の上に歴史地区があるので眺めは実に素晴らしかったです。コンデジの画像ではなかなか表現できないのが残念ですね。