パパグロッソの街歩き・一人旅

リタイア組です。身体は太いですが、ブログは細々と続けていきます。

香港・マカオ散歩行 10.1月22日(火) ②朝の公園で太極拳

飲茶でお腹がいっぱいになってしまいましたので、腹ごなしが必要ですね。

そこで尖沙咀に戻ります。

地下鉄の尖沙咀駅から地上に上がると、無料の新聞をたくさん配っているので一部もらい、彌敦道の向こう側にある九龍公園に向かいました。

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朝の公園ならば、きっとお年寄りが太極拳をやっているのに違いない、と思ったからです。

かましい彌敦道沿いにもかかわらず、一歩公園の中に足を踏みいれると、小鳥のさえずりが心地よく聞こえる、とても静かな場所でした。


公園の中に進み広い場所に出ると、案の定あちこちで大勢のグループや数人組、あるいは一人で思い思いに太極拳をやっています。

朝のラジオ体操代わりなのでしょうね。

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あるグループが用意していたCDラジカセから耳慣れた音楽が聞こえてきました。

太極拳は選手権や競技会では伴奏音楽無しで演武しますが、表演会(エキジビジョン)では音楽を流して、それに合わせて表演するのが普通なのです。そのためか、看守長は同じスポーツジムで音楽付きで練習する模範囚を見ていますので、いまだに太極拳を踊りであると勘違いしているようであります。

さて、その聞き慣れた音楽は「簡化24式太極拳」でよく使われる音楽でした。

そこで全日本武術太極拳連盟初段のワタクシもそのグループの端っこに近づいて音楽に合わせて24式太極拳を行いました。

普段はジムのスタジオや体育館で運動着に専用のシューズを履いて行いますので、平服に地面の上でスニーカーというのは慣れていないのでちょっとやりにくかったですね。

見るとはなしにそのグループの演武を横目で見ていると、套路(型の順番)は同じですが、ひとつひとつの動作は日本で教わっているものと微妙に異なります。


日本では標準的な型に従うことを厳しく指導されますが、こちらでは、のびのびというか自由奔放な太極拳といったらいいのでしょうか、それぞれが自分に合った型を演舞している、という感じがしました。

そのグループとは違うグループの人たちの視線を感じました。

どうやらその人達もワタクシ同様に「なんだか自分たちと違うネ」と思ってじっとワタクシの演武を見ていたのかもしれませんね。


もともと太極拳は中国で生まれた武術。簡化24式太極拳も中国で編まれたもので、世界中の太極拳愛好家から好んで演武される、いわば太極拳の代表的なもののひとつなのです。

日本のように細かく形式にこだわるのではなく、この公園で楽しまれている太極拳のように、健康のため「気」を充実させて思うままに演武するのが本来の太極拳なのかもしれませんね。


ひと汗かいたので公園のベンチで休憩し、駅前でもらった新聞に目を通します。

1面を見てびっくりです。

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昨日の窓枠落下事故の記事が、女性が倒れている現場の生々しい写真付きで掲載されていました。


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廣東語はもちろんわかりませんが、漢字から推測するところでは、昨日事故に遭ったのは24歳の中国本土から来た女性で、残念ながら亡くなったようでした。

彼氏と一緒だったのですが、彼氏も呆然とするばかりだったようです。

ビルの上部側にあるホテルの従業員が窓の操作を誤って落下させてしまったようで、運悪く歩道を歩いてた女性の頭を直撃したのでした。

悲しいことですね。合掌。