グラスゴーを徘徊しました
さて、グラスゴー・セントラル駅につきました。
終着駅方式の駅で改札口は欧州大陸のようにあけっぴろげではなく、基本的に改札口で検札してからでないとホームに入れません。改札口には駅員がいます。日本はイギリス式ということなんでしょうかね。
駅のトイレ(有料)に行ったり、駅に表示のあった地図を見ていたりしていましたが・・・なんか変です。
↑この写真だけだとわかりにくいですが、下の2枚の写真を見て如何でしょうか・・・?
実は駅の白い石でできた床が傾いているんです。ゴルフボールを置いたら転がっていきそうです。
ヨーロッパでは町の広場が傾いていることがあるのは、あちこちの広場で経験済みですが、駅の床が傾いている、というのは初めての経験、というか想像外でした。
どうせ工事で床を張るんですからどうして平らにしなかったんでしょうね。不思議です。
グラスゴーの宿もセントラル駅から歩くと30分近くかかるところにあり、バス一本で街中に行けるところに取りました。・・・というようりもいつもそうですが、値段とFreeWifiで選択した結果、そうなっただけなんですが・・・。
宿の近くにケルヴィングローブ美術館&博物館というのがあると聞き、閉館時間まで1時間程度しかなかったのですが歩いて行ってみました。
なかなか趣のある建物ですね。
実は道路にあった博物館の標識が具体的にどの建物を指してているかよくわからない標識だったので、ちょっと先に見える↓この建物が博物館だと思い込んでしまいました。
こちらに行こうとして、念のため歩いてきた地元の人に訊いたところ、上の写真の建物が博物館だとわかりました。
この塔のある建物はグラスゴー大学の校舎でした。それにしてもすごい建物でした。遠目にはみんな立派すぎて初めてだとどれが美術館だかわからないですね。
さて、ケルヴィングローブ美術館&博物館は入場無料です。これが行こうと思った動機の半分です。
中に入ると第二次大戦で活躍した、スピットファイアー戦闘機の本物がぶら下げられていました。
もうひとつのホールには現代アートらしいのですが、ちょっと不気味なものが沢山ぶらさげられていました。
さて、残りの動機の半分はサルバトーレ・ダリの絵画「十字架の聖ヨハネのキリスト」が常設展示されているからなんですね。
暗い部屋に展示されていましたので、ピンボケになりましたがご容赦ください。
この絵はダリ本人からグラスゴー市が買い入れた作品だそうです。
観光と言っても美術館巡りだけで終始しているわけではないのですが、翌日、電車に乗って郊外のひなびた駅まで行きました。
目的はW・バレル卿という人が所蔵していた美術品を展示しているバレル・コレクションを観に行くためでした。
グラスゴー・セントラル駅から2駅目のPollockshaws West という駅員がいるかどうかわからないような小さな駅に着きました。 グラスゴーは大都会なのにたった2駅離れただけでこんな田舎になっちゃうのも驚きですね・・・。
駅名表示にもバレル・コレクションのことが書いてあります。
駅前は道路がありますが、歩道をとぼとぼと歩いていくと看板がありました。なんだかゴルフ場の案内看板みたいですね。
ポロック・カントリー・パークという馬鹿でかい公園の中にこの美術館があります。
順路表示に従って歩いていきます。道路は舗装されているものの藪の中・・・本当に大丈夫かね、と心配になってしまいます。
そんな道を進んでいくと、急に開けたところに出てやがてバレル・コレクションの建物が見えてきます。
車でも来れるので日曜だったせいか、赤ん坊を連れた若いママさんたちがたくさん広場で子供と遊んでおりました。さっきの藪の中の道は何だったんだ…という気がしないでもありませんね。
個人が収集したものが展示されている美術館としては相当の規模のようですね。
世界的に有名な作品はない(ワタクシでも知っているという意味ですよ)ものの、個人でこれだけ収集するのには相当の財力があったんだろうなあ、と阿呆のごとく感心しながら作品を見て回りました。
もうひとつ感じたのは、欧米人にとってアジアの美術というのはどうも中国がまずありき、のようですね。
日本の美術品はオルセー美術館で琳派の屏風や浮世絵が展示されていまいたが、それ以外では各地の軍事博物館やお城の展示で武具や鎧兜・日本刀ぐらいでしょうか。そこへいくと中国の美術品は陶磁器を中心にかなり広範に展示されている、という感じですね…。
コレクションを見終わったあと、建物を出てまたしばらく歩くとこんどはポロック・ハウスというこれまた18世紀にたてられた豪華な建物があります。
日本の旧財閥系の洋館も見事ですが、はるかに規模も作りも上回る重厚な建物でした。
でもこんな建物で暮らすのは結構骨が折れる・・・なんて思うのは貧乏人の僻みですかね・・・。