2019年高雄・台南散歩行 7. 5月28日(火)③日本ではできない経験?
林百貨(店)をひととおり見学し、土産にキーホルダーや絵葉書を買ってから外に出ます。
そろそろ一旦台南車站に戻って預けた荷物を取り、ホテルにチェックインしようと思いました。
台南車站まで歩いて行けそうな距離と思ったので地図を見ながら進みます。
とある交差点では「憲兵」と書かれた上着を着た兵士を何人か見かけました。なんだか昔の日本みたいですね。
そのまま歩いていこうと持ったのですが、かなり暑いので横着をして途中でバス停で台南車站行のバスを待って乗りこみます。
終点の台南車站でバスを降りると制服を着た男性が威圧的な口調で私に向かって何か叫んでいます。
次にバスから降りた人達にも向かって同様に大声を張り上げています。
もちろんワタクシには何を言ってるのかわからないので知らん顔をして停留所の目の前にあるコンビニに水を買いに入ります。
コンビニの中に入ると同時に街中に響き渡るような大音量のサイレンの音が聞こえてきました。
気がつくと同じ建物にあるホテルのロビーと一体になっているこのコンビニに、どんどん人が入ってきて、というよりは制服を着た警官だか兵隊だかに指示されて入ってきました。
近くにいたアジア系の人に訳を訊くと「It's Air Raid Drill !(防空演習だよ)」といいます。
防空演習??
そういえば今朝台南駅に着いて手荷物預かり所を探している時に、それらしき掲示を見かけましたが... 。
その時はこの掲示がこのことだとは気がつきませんでした。
とはいうものの、防空演習など経験がありませんのでいったいどうしたらいいのか…。
再度周りの人に尋ねてみると、演習は午後1時半から30分間、市民全員が建物内に避難するという本格的なものだったことがわかりました。こちらでは日常的に中華人民共和国の脅威を感じているのでしょうね。
たまたま水を買おうとこのコンビニに入ったのですが、とにもかくにもあと20数分もこの中にいなければなりません。
水を買おうとペットボトルのケースのところに行くと、横から日本語が聞こえてきました。年配の男性のようです。声を掛けるとはたして台南在住の日本人の方でした。
結局演習終了で解放されるまでの間ずっとこの方と話し込み、いろいろ台南暮らしの話を教えてもらいました。
この方は半年前から台湾人向けの日本語学校の先生をされている72歳の男性で、最初は身軽な短パンに地味な半袖シャツ姿だったので、てっきり台湾の人だと思っていました。
リタイアされてから奥様の了解を得て異国の地で1人暮らしですからなかなか勇気のいることですね。
再度サイレンが鳴り演習が終わったので、挨拶をしてホテルの近辺へ向かうバスの乗り場を探してうろうろしていると、心配してくれたのか、この方が再び声を掛けてくれてバス乗り場まで案内してくれました。
異国の地で受ける親切は身に沁みますね。