パパグロッソの街歩き・一人旅

リタイア組です。身体は太いですが、ブログは細々と続けていきます。

2006年1月7日③ タイ古式マッサージを堪能

      (この旅日記は2006年1月にバンコクを一人旅したときのものです)
 
 解散後はちょうど昼時なので近くのBTSのチットロム駅からナショナル・スタジアム駅まで乗り、MBK(マーブンクロー)センターヘ。ここはバンコク市内にある大きなショッピングセンターの一つであると同時に、上の階に大きなフードコードがあって、庶民が日常的に楽しんでいる料理を手軽に食べることができるという。
 
 駅で降りると東急デパートへ直通する通路がある。東急にも小規模なフードコートがあったので見学する。要するに食券(クーポン)をブースで販売しており、好みの料理のコーナーで食券で料理を買う。テーブルで料理を食べ、クーポンの残りは当日なら換金できる,という仕組みのようだ。
 
 東急で下調べを済ませ、棟続きのMBKセンターへいよいよ突入。
 建物の真中がアトリウムになっており、エスカレーターが行き来している。非常に近代的なつくりの建物であり、照明も明るい。
 ここにいる限り、東京なのかバンコクなのか区別がつかなくなってしまう。
 
 平日の日中なのに人出もかなりのものである。店々をウインドウショッピングしながらフードコートのフロアに出る。
 ここは東急とは比較にならないくらい広いスペースである。昼時なので客も多い。料理の種類もかなりの数のようだ。早速クーポン売り場を探す。
 
 売り場には料理の写真とそれを買えるコーナーの番号が大きく表示されており、外国人にも便利である。広いスペースにもかかわらず,席は満席に近い。テーブルに皿がそのまま残っている。係りの人が片付けているところを見ると、食べたあとはそのままにしてよいのだ。
 
 クーポンを100バーツ分買う。10バーツ券や5バーツ券もあって細かく使えるようになっている。
 クーポンを手に10数種類もある料理のコーナー巡りを始める。中華もあるが、初めて見る料理も多い。ご飯に具材をかける料理が主体のようだ。色・香り・素材も初めて経験するものが多い。幾分かの不安交じりだが、気分は上々である。
 
 タイ・カリーのコーナーで直前に料理を注文した人を真似して、白いカリーと野菜の炒め物(?)みたいなものを指差しで注文。女性の店員が「OK、40バー」と応える。日本語では「バーツ」、英語でもBAHTとなっているが、タイ人の発音はすべて「バー」としか聞こえない。
 
イメージ 1
 
 ご飯と具がのった皿を受け取る。ウヒョヒョに近い香り、というよりは臭いであり、やはり香港の下町で嗅いだものとよく似ている。そういえば広い店内全体にこの臭いが充満しているような気がしてきた。
 
 席を探して混雑した店内を歩きまわり、柱の周りに小さなカウンターが設置してある席につくことができた。味はとてもエスニックな感じでおいしい。香り米とカリーの独特の味わいがなんともいえない。
 食べ終わってそのまま離席。係りのおばちゃんがどんどん片付けていく。
 
 まだ60バーツあるので何かさらに食べようか・・・とまた料理のコーナー巡礼を始めるが、腹がふくれたので、水を10バーツで買い、残りは精算のブースの場所をそこらの人に聞きまくって探しあて、払い戻しする。ここは規模が大きいのでクーポン販売と払戻のブースが別の場所にあるのだ。
 
 お腹もくちくなったので、広大なショッピングセンターであるMBKセンター内を散歩する。ファッション雑貨や携帯電話・デジタルカメラの店が目に付く。小さいが、こぎれいな店が一杯入っている様はまるで新装開店の秋葉原という感じだ。
 
 その中でタイ式マッサージの店を見つける。いままで「地球」や町で沢山のタイ式マッサージの店の広告を見かけたが、マッサージパーラーのイメージが強くて、にわかにマッサージをしようという気にはならなかった。 
 しかし、ここはMBKの中にあるので、いわばダイエーの中のマッサージ店みたいなもので、料金的にも内容的?にもおかしなことはしないだろうと思った。また店は通路に面した側はすべてガラスのため、中でマッサージを受けている白人観光客が沢山いるのがわかる。これなら安全だろうと店に入る。足つぼマッサージでなく、全身をもむタイ古式マッサージを注文する。
 
 すると小柄な男性が出てきて、店の奥に案内する。ニコニコと笑顔を絶やさない。ところが狭い部屋にはマッサージ台の小さなベッドと洋式のバスタブがドンと置いてある。おいおい・・・。しかもニコニコ氏は服を脱げという。
 「フク・ヌグ・アルカ?ジェンブ・ヌグ・アルカ?」 ニコニコ氏うなずく。思わず「ココ・タイ・トラディショナル・マッサージ・アルカ?」と間の抜けた質問をしてしまった。ニコニコ氏さらに笑顔を浮かべて、このパジャマに着替えろという・・・。とにかく素っ裸になってパジャマに着替えるとマッサージ台に寝かされマッサージ開始である。
 このニコニコ氏、小柄だがマッサージが始まると筋肉マンに大変身。「ここをもんで欲しいな」というところはすべてもみほぐしてくれた。さらに身体の上にのっかり、足の裏で背中などをもむ。始めは痛かったが、だんだん恍惚の境地に入り、たっぷり1時間の「修行」を終える。これで400バーツ(約1,100円)は格安である。ホテル周辺や下町へ行くと、値段は250バーツくらい(約680円)だから驚きの安さだ。
 ニコニコ氏にお礼の握手をして、半分眠ったようなボーッとした感覚のまま店を出る。
 
 MBKには各階に手洗いが設置されているがすべて有料である。もっとも料金は1バーツ(約3円)なので負担にはならず、トイレを清潔に保ってもらう費用負担としてはこれも格安である。見学した寺院もトイレは有料のが半分くらいあった。