パパグロッソの街歩き・一人旅

リタイア組です。身体は太いですが、ブログは細々と続けていきます。

2006年1月7日④ タイ料理で乾杯

      (この旅日記は2006年1月にバンコクを一人旅したときのものです)
 
 MBKを出て、再びBTSに乗ってチットロムへ。駅を降りたラーマ一世通りとラーチャダムリ通りの交差点にエラワン・プームがある。
 「プーム」とは祠の意味である。ここはデパートのそごうの角にあり、タイで最も霊験あらたかと信じられている。「エラワン」とは「象」の意味で、象の姿をした仏像がいっぱい安置されていて供物や花で飾られている。とくに恋愛問題や宝くじの高額当選に神通力があるそうだ。
 
イメージ 2イメージ 3 
 
 
 平日なのに沢山の人がお参りをしている。屋根のある東屋みたいなところに踊り子が何人かいて、参詣人からの注文で、伴奏つきの踊りが奉納されるのだ。巫女さんみたいなものか。値段表を見ると、やはり高いお金を出すと踊り子の数が増えるのは日本と同じなようだ。
 人数は2人から8人で値段は210バーツ(約600円)から710バーツ(約1900円)。伊勢神宮と比べてもやはりお値打ちである。
 見ているとチーフとおぼしき踊り子に係りの男性からメモが渡され、チーフがメモを読み上げてから舞いが始まる。しばらくのんびりとした踊りや像の仏像?にお参りしている人々を見学する。
 
 次に近くのBIG―Cという大きなビルに入る。ここには大きなスーパーマーケットがあるのだ。しばらく内部を見学し、食料品売り場にどんな食材がどんな値段で売られているのか興味深々で歩きまわる。われながらヒマな趣味ではある。
 
 肉や野菜などの生鮮食料品は日本と比較すると非常に安い。昨夏の日本では異常気象で野菜の高騰がいわれたが、ここでは大きなキャベツが一個10バーツ(約27円)という値段である。肉も塊で売っており数十バーツ程度の値段だった。沖縄同様家人もびっくりの豚のざんぎり「顔」が堂々と売っていた。
 
 反対にワインは割高である。豪州のジェイコブズ・クリークの赤が一本560バーツ(約1,500円)と日本より5割ほど高い。庶民向けの商品は非常に安く手に入る、ということなのだろうか。
 
 服飾売り場で、タイのサラリーマンが着ているのをよく見かける色の濃い長袖シャツを土産代わりに物色。女性店員もちゃんといて、サイズを見てくれる。結局日本にいたら絶対買わないであろう、エンジ色のボタンダウンのシャツを買う。本当はボタンダウンでない方がよかったが、この色では店にないと、女性店員が言う。イタリア製となっているが、199バーツ(約550円)とやはり日用品は安いのだ。
 
 スーパーマーケットでは歯磨き粉とビア・チャンの缶ビールと月餅みたいなお菓子をひとつ買う。
 
 ビニール袋をぶらさげてBTSでナナ駅へ戻る。ホテルへの帰り道にサイアム商業銀行の両替所があったので10,000円を両替。「地球」のとおり、空港と同じ両替レートだった。あちこちにこの両替所を見かけるので、両替に困ることはないだろう。
 
 部屋に帰ってシャワーを浴びる。心配だった部屋の中のセーフティ・ボックスも箱ごと持っていかれなければ大丈夫そうだ。メモや資料の整理をしたあと、少し休憩する。
 
 午後5時を過ぎて、ちゃんとしたタイ料理の夕食を摂ってみたいと思って外に出る。「地球」に載っているスクンビット通りソイ39にある「バーン・ムクダー」という店に決める。BTSのプローンポーン駅のそばにあるようだ。この駅はナナ駅からは東に2つ目、アソーク駅の次になる。近いのでぶらぶらと賑わいのスクンビット通りを歩いていく。
 
 アソーク駅のすぐそばに地下鉄(MRT)の駅があった。入り口が道路より一段高くなっており、そこから地下に降りていくのだ。洪水対策だという。香港の地下鉄の入り口をもっと立派にした感じで完成して間もないため、入り口のまわりは香港よりずっときれいだ。
 
 プローンポーン駅を少し過ぎたあたりのソイに入ると「バーン・ムクダー」を見つけることができた。
 中へ入るとまだ時間が早いため、客はおらずひっそりとしている。「地球」には「隠れ家のようなレストラン」と解説されているが、たしかにソファの席が主体でレストランというよりは雰囲気のよいホテルのカフェみたいな感じだ。ただ照明は暗い。
 
 一人しか客がいないのでオヤオヤと思ったが、くたびれ始めていたので他の店に行く気もせず「ヒトリ・ヨイ・アルカ?」と店員に声をかけ、席に案内される。といっても全席空席なのだが・・・。小ぶりの席に案内され、メニューを出される。接客態度は悪くない。豚の喉の肉を焼いた「カイー・ムン・ヤーン」という料理と、ご存知トム・ヤン・クン。そしてビールはビア・シンを注文。ビア・チャンとビア・シンで味の差がわかるわけではなく、その時の気分で注文しているのだ。ただ、ビア・チャンの方が値段が安い。トップシェアを占めていたビア・シン追い落としのために価格戦略でビア・チャンは臨んでいるからだ。
 
 イメージ 4
イメージ 1
 
   ソファに身体を沈め、疲れを取りつつ出されてくる料理をゆっくり楽しむ。豚の肉は脂身もたっぷりあり、とてもおいしい。トム・ヤン・クンは日本の味噌汁みたいなもので、各店あるいは各家庭で味がそれぞれだそうである。この店のは最初は辛さを感じるが次にほのかに甘味が湧いてくる。海老も贅沢に使っている。不思議な味だ。
 
 昨日に続いて、絵葉書をのんびり書きながらビア・シンを追加し、三杯飲んでしまった。1時間と少しいて、店を出る。料金は料理が673バーツ(約1,830円)。チップ100バーツ(約270円)をはずんだ。日本のタイ料理店だと4,000円くらいするだろうか。
  
    暗くなったソイを歩いているうちに、プローンポーン駅の近くに東京堂書店があったことを思い出し、「地球」で確認する。スクンビット通りの向こう側のエンポリウムという高級ショッピングセンターの中にあることがわかったので早速行ってみることにした。
 高級というだけあって、エンポリウムは非常にきれいな建物であり、駅と直結していてとても便利である。
 
 3階にある東京堂書店に入り、お目当てのバンコクバスマップを100バーツ(約270円)で購入。この店は神保町にある東京堂書店のタイの出店である。丸善もどこかで出店しており、日本語の書籍の需要が多いということはそれだけ多くの日本人がバンコクに住んでいるということなのだ。とくにこのスクンビット通りの周辺には日本人駐在員が多く住んでいるエリアがあるという。
 
 ほかにもインド人、アラブ人が多く住むエリアがこの通りの周りにあるのだ。
 時間もあるのでエンポリウムの他のフロアも散歩する。デパートもあり、またデジカメ専門店なども入っている。こういったものはそれなりの値段である。うれしいことに最上階にフードコートがあるのを発見した。ここだけは庶民的な雰囲気である。MBKと比べると小規模であるが、充分な広さと品揃えはあるし、値段も安い。こんどはここに食べに来よう・・・。
 
 高級店が入っている店のためか、東京堂書店でも女性店員はお金を払うといちいち顔の前で合掌をして「コー・クン・クラップ(ありがとうございます)」と丁寧にお礼をいってくれる。コンビニではこんなお礼はされなかったので、やはり店の格によって違うのだ。ただ傍で見ているといちいち合掌するので忙しそうだ。よけいはお世話ではあるが・・・。
 
 ホテルに戻り、テレビでNHKを見ながらメモを整理し、一日を終わる。