パパグロッソの街歩き・一人旅

リタイア組です。身体は太いですが、ブログは細々と続けていきます。

2006年1月9日③ タイ国鉄試乗 復路

    ( この旅日記は2006年1月にバンコクを一人旅したときのものです )
 
 空港の建物に入り、インフォーメーションを探してチェックイン時間を聞くと、航空会社を聞かれたので答えると午後6時からと教えてくれた。「アリガトサン」と言うとニッコリと微笑んで答えてくれた。営業用の微笑みでも心が和むものである。イタリアよりもバンコクの方が断然庶民の微笑みは多い。
 
 空港での用も足したので、バンコク市内に戻ることにする。リムジンバスでなく、路線バスで戻ろうかとも思ったが、渋滞がひどそうなので止めにし、再び駅に戻る。
 往きで降りたホームにあるチケット売り場らしきところでおばちゃんに英語で「ファラン・ポーン・チケット・アリマチュカ?」と尋ねると「■※&$@!」と何やら言って指でもうひとつのホームを指さす。どうやらここでは切符は売っていないらしい。
 
 隣のホームに渡ると、といってもホームがイタリア同様低いので、そのまま線路を横断して隣のホームに行くと、小さな小屋みたいなのがあって、「10:00 OPEN Dep time 10:10」と張り紙がしてある。10時10分発の切符を5バーツで10時から売り出すわけだ。往きは10バーツだったが、今朝かった切符を見るとEXPRESSと書いてある。あれで急行なのか。値段だけは普通の倍なのか…。 
 
イメージ 1
( 帰りの切符は英語の印字がない!)
 
 
 
 「地球」には列車の切符は事前に値段がいくらか書いてある、となっていたが確かにそのとおりなのだ。それにしても約40分の時間で5バーツ(約14円)とは。タクシーの料金とでは、MRTの料金を入れても30倍の差である。食料品の安さといい、案外タイは貧しい人にもやさしい国なのだ。
 
 現在時刻は午前9時40分。発売開始までまだ少しあるのでホームで待つ。日陰になるホームのベンチに座ると、涼しくさわやかな気分になる。今日もそれほど日差しが強くなく、あまり暑くはないが、それでもあちこちで見かける野良犬は寝釈迦のように道路に横たわっているのが多い。
 
 反対側の路線に列車が近づいたようで、警察官みたいな制服をきた男性が線路の横断路を遮断する。路線の間には低い網が線路に沿って設置され、反対側に出られないようになっている。ただ背も低くチャチなものなので、またいで渡ることができるので、「渡っちゃ駄目よ」ということを示しているに過ぎない。1箇所だけ扉のようになっていて、列車が近づくと制服の男性がその都度低い扉を閉めるのだ。
 
 10時きっかりにさっきの事務所みたいなところからおじさんがのんびり出てきて小屋に入り、切符の販売開始。切符を見ると「Comuter Dep time 10:07」と印字されている。出発時間は10時10分と掲示されていたけれど…。近距離普通列車はコミューターというのか。
 
 ほどなくわがコミューターが到着したので乗り込む。ドアが開いたまま出発。どうやらタイでは空いたまま出発するのがルールらしい。
 
 近くのボックスに座っている米人(らしい)老夫婦とスペイン語訛りの強い英語を話す若い男女がずっと英語で話しをしている。旅先で知り合ったという感じだが、よくあんなに話すことがあるものだ、と感心するくらいファラン・ポーン駅に着くまで話しっぱなしだった。
 
 ラクシー駅では地元の家族連れが大胆にもホームと反対側のドアを開けて線路に降りてしまった。いくらそのほうが近回りとはいってもね…。
 
 往きとは反対側の席に座ったので景色にも退屈しないうちにファランポーン駅に到着。駅での売店で10バーツの甘さ控えめのアイスクリームを食べる。駅の近くに黄金仏で有名なトランスミット寺院があることを思い出し、行くことにした。昨日もこの寺の前を通り過ぎているはずであるが、どこだか気がつかなかったのだ。